噂の『Bulletstorm』リマスター版は来年発売か。『Bulletstorm: Full Clip Edition』なるタイトルがレーティング取得

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ブラジルClassificação Indicativaは9月29日、『Bulletstorm: Full Clip Edition』のレーティング審査結果を公表した。それによると、対象プラットフォームはPC/PlayStation 4/Xbox Oneで、2017年発売タイトルとしてメーカーから申請されている。

Classificação Indicativaはブラジル国内で流通するゲームや映画、テレビ番組を事前に審査し、コンテンツの対象年齢区分を割りあてる機関だ。日本でいうコンピュータエンターテインメントレーティング機構(略称 CERO)や、映画倫理委員会(略称 映倫)といった組織に相当する。

Bulletstorm』はEpic Gamesと当時傘下にあったPeople Can Flyが開発し、2011年にElectronic Arts(以下、EA)がPC/PlayStation 3/Xbox 360向けに発売した。どれだけ敵を痛めつけて倒したかが経験値として評価されるスキルショットポイントシステムが特徴のフルボッコ系FPSタイトルだ。

今回、ゲームニュースサイトGematsuが発見した『Bulletstorm: Full Clip Edition』は、『Bulletstorm』に関連するタイトルであることは推測できるが、まだどこからも公式発表されていないタイトルで詳細はわからない。しかし、そのヒントになるかもしれない情報が今年6月に開催されたE3 2016の時点で出ていた。というのも、マイクロソフトはE3 2016でプレス向け素材を収録したUSBメモリを関係者に配布していたが、その中に『Bulletstorm』のリマスター版のスクリーンショットが入っていることをEurogamerが報じている。このリマスター版についてマイクロソフトからの説明はなく、E3 2016で発表されることもなかった。「Bulletstorm 2」でもなく、続編をにおわせるサブタイトルがつくわけでもなく、「Full Clip Edition」とされたこのタイトル。まさにそのリマスター版のことではないだろうか。

USBメモリに入っていた『Bulletstorm』リマスター版とされるスクリーンショット。 Image Credit: Eurogamer
USBメモリに入っていた『Bulletstorm』リマスター版とされるスクリーンショット。
Image Credit: Eurogamer

もうひとつ興味深い情報が今回のレーティング審査結果にある。それは販売元がEAではなく、Gearbox Publishingとされていることだ。Gearbox Publishingは『Borderlands』シリーズなどで知られるGearbox Softwareのパブリッシング部門で、これまでに『Homeworld: Remastered Collection』と『Homeworld: Deserts of Kharak』を販売し、先日PAX West 2016で発表された『Duke Nukem 3D: 20th Anniversary World Tour』の販売も手がける。そしてGearbox Softwareはこれら『Homeworld』シリーズと『Duke Nukem』シリーズのIP(知的財産権)を所有している。『Bulletstorm』のIPは開発元People Can Flyが所有しているはずだが、もしGearbox Publishingが自社タイトルのみを扱うことを目的にしているのであれば、IPの買収がおこなわれたのかどうか、またこの『Bulletstorm: Full Clip Edition』の開発にPeople Can Flyが関わっているのかどうかも気になるところだ。

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今回おもわぬ形で『Bulletstorm』の続報がもたらされたわけだが、ゲームのレーティング機関は世界各国/地域に存在し、主に北米をカバーするESRBや欧州のPEGIなどは、海外版ゲームのパッケージでロゴを見たことのある人も多いだろう。こうした機関はメーカーの正式発表を待たず、審査が終わればすぐに公表してしまうことが多く、結果的に数多くの未発表タイトルが“リーク”されてきた。誰も聞いたことのない新作や、人気シリーズの続編らしきタイトルの情報にゲーマーは心躍ることもあるかもしれないが、メーカーの人間は苦々しい思いをしているに違いない。ESRBはメーカーの要請を受けて発売日まで審査結果の公表を待つケースが増えてきたが、全体としては状況は変わっていない。消費者や国民への情報公開という建前もあるのだろう。メーカーは仮のタイトルで申請しリークを予防することもあると聞くが、ゲーマーやメディアは常に目を光らせており、今回のような形で噂が駆けめぐることはこれからも続きそうだ。

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