スクウェア・エニックスは、2015年11月にXbox One/Xbox 360を対象に時限独占タイトルとしてリリースされたアクションアドベンチャー『Rise of the Tomb Raider』を、今年1月28日にPC向けに発売すると、北米向けプレスリリースを通して発表した。Windows 10と4K解像度にも対応しており、SteamやWindows Storeでダウンロード販売されるほか、各小売店にパッケージ版も流通する。また、本作の総売上本数が100万本を突破したことを、Xboxのマーケティング責任者がSNSで明かしている。
まさに“Rise” of the Tomb Raider
『Rise of the Tomb Raider』は、 Crystal Dynamics開発のアクションアドベンチャー最新作。2013年に歴代シリーズのリブート作として発売された新生『Tomb Raider』の続編にあたる。「gamescom 2014」のMicrosoftプレスカンファレンスにて、前作とは打って変わってXbox独占タイトルであると発表された際には方々から大きなブーイングを浴びたが、その後、PCおよびPlayStation 4での発売も予定していることが明らかになった。発表以降、大いに脚光を浴び続け、レビュー集積サイトMetacriticでは、Timeをはじめ多くの海外メディアが100点満点の太鼓判を押すほどの高評価を博した。
しかし、北米でのリリース日がBethesda Softworksの誇るモンスタータイトル『Fallout 4』の発売日と被った影響もあってか、ローンチ当初の売上本数が予想以上に伸び悩み、肩透かしを食らう結果となった。スタートダッシュの遅れと競合タイトルの存在感はたちまち話題の的となり、市場調査会社The NPD Groupの報告から、米国における同月発売の売上げランキング10位にも入っていなかったと報道されていたほど。また、英国市場では初週の売上が前作『Tomb Raider』の3分の1を下回ったことが大きく取り上げられた。
時限独占タイトルに加えて、昨年11月発売のAAAタイトル『Call of Duty: Black Ops III』『Fallout 4』『Star Wars: Battlefront』『Halo 5: Guardians』『Assassin’s Creed Syndicate』といった名だたる競合を前に売上不振が危惧されていた本作だが、12月に入ってから起死回生の追い上げをみせている。先月始めにロサンゼルスで開催された「The Game Awards 2015」ではBest Action/Adventure部門にノミネートされたほか、クリスマスシーズンにはXbox Oneで最も売れたデジタルタイトルに輝き、遂には100万本の大台を突破した。業界メディアVentureBeatによると、Xboxのマーケティング部門を統括するAaron Greenberg氏が、不振を危惧するファンからの質問に答える形で、ミリオンセールスの達成をTwitterで明かしている。
PC版『Rise of the Tomb Raider』は、Steamはもちろん、Windows StoreやAmazonにて、通常版(北米価格 59.99ドル)と、全てのダウンロードコンテンツへのシーズンパスが付属したデジタルデラックス版(北米価格 89.99ドル)がダウンロード販売されるほか、スクウェア・エニックスe-STOREでは、デジタルデラックス版に12インチのララ・クロフト人形やララが使用した日記のレプリカ、ララ愛用の翡翠のネックレス、専用スチールケースを付属したコレクターズ・エディション(北米価格 149.99ドル)も発売される。また、コレクターズ・エディションの予約特典には第1作『Tomb Raider』が無料で付属するとのこと。
今回の発表を祝して、開発元Crystal Dynamicsのスタジオ責任者Scot Amos氏は、次のようにコメントしている。「Rise of the Tomb RaiderのPC版リリースは、Xbox OneおよびXbox 360でのローンチにおけるMicrosoftとの協力関係が大いに成功したという確固たる勢いを継続させることでしょう」。加えて、同責任者のRon Rosenberg氏は、「PCユーザーは情熱的で熱心な支持者です。今回のバージョンが気に入ってもらえることは間違いないでしょう」と、PC市場の可能性に言及した。
なお、PlayStation 4向けには2016年第4四半期のリリースを予定している。