『Return of the Obra Dinn』デモが配信開始 『Papers, Please』作者の保険ミステリー新作

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入国審査ゲーム『Papers, Please』の開発者Lucas Pope氏は、最新作『Return of the Obra Dinn』の体験版を今週公開した。今もっともホットなインディーデベロッパーの1人であり、最新作として開発されている『Retrun of the Obra Dinn』にも注目が集まりつつある。

『Return of the Obra Dinn』は3Dの一人称視点アドベンチャーゲームだ。プレイヤーは東インド会社のロンドン事務局ではたらく保険調査員を操作し、損傷した状態で発見された商船Obra Dinn号を調査してゆく。Obra Dinn号は1802年に南アフリカの喜望峰からこつ然と姿を消し、6年後に無人の状態で発見された。200トンもの貨物はどこへ消えたのか、そして6年前にObra Dinn号でなにが起きたのかを追求するミステリー作品となっている。

今作のキーアイテムとなるらしき「どくろの時計」
今作のキーアイテムとなるらしき「どくろの時計」

Lucas Pope氏によれば今作は『Papers, Please』などの過去作とは毛色が異なるという。ゲームプレイに大きな独自性は盛りこまないが、そのかわりにレンダリングやストーリー、少しばかりの技術的なフィーチャーに集中している。レンダリングに関しては体験版をプレイすると趣向をこらしていることがよくわかるだろう。ざらついた白黒ビジュアルは非常に独特で、使用しているゲームエンジンがUnity 3Dだとはとても思えない。自分がシャドウ(影)と交錯する瞬間など画面各所で白と黒が奇妙に入り乱れて思わずにやついてしまう。

このビジュアルは今作の特徴の1つとして「1-bit レンダリング」と紹介されている。Pope氏が初めて触れたパソコンMac Plusで遊んでいたゲームのビジュアルを再現したものだそうだ。ただし当時のMacゲームよりもさらに粒子状にしつつカトゥーン色を抑えるよう調整しており、現在は視認性が向上するよう試行錯誤しているとのこと。

今回の体験版では、ゲーム中に登場する「どくろの時計」の存在が明らかとなっている。プレイヤーはどくろの時計を使い死者が死んだ瞬間を見て、船上でいったいなにが起きたのかを推理してゆく。まだ早期ビルドのデモである本作に対しては辛口かもしれないが、『Cryostasis』や最近なら『The Vanishing of Ethan Carter』など、「死者の今わの際を見るメカニック」はもはやめずらしいものではない。

今作で注目すべきは、先ほど紹介した「1-bit レンダリング」である。どくろの時計を使用すると、画面全体に黒色がにじむように入りこんでくる。気合いの入ったオーディオも相まって、過去に入りこむ際の演出は鳥肌が立つ出来だ。「1-bit レンダリング」はスケーリングしてYouTubeなどで視聴すると非常に荒く見えてしまう弱点があるとPope氏は説明しており、同作において体験版が配信された意義は大きい。気になったユーザーは、実際に触れてみるべきだろう。

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初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。