『Painkiller: Hell & Damnation』の日本語版に達するかは不明だが(参考動画 )、初代『バイオハザード(Resident Evil)』の英語音声は海外では声優の演技がひどいことでよく知られている。2014年にリリースされた『バイオハザードHDリマスター』では再録された英語音声と日本語音声が収録されているが、それをわざわざ初代『バイオ』のひどい代物へと置き換えるModの配信が開始された。
「いっつあもんすたああ」
同Modは今年2月にModder「Bunny」氏によって発表され制作が続けられていたものだ。2015年1月(国内では2014年11月)に発売されたPC版『バイオハザードHDリマスター』に、2002年にリリースされた初代オリジナル版『バイオハザード』の音声を導入する。いくつかのテスト映像が公開されており、もっともひどいシーンの1であるリチャード・エイケンの救出場面では、「あぁうち」や「いっつあもんすたあ」などひどい演技を聞くことができる。
今回のローンチにあわせて終盤のウェスカーとの交錯シーンが披露されており、ビジュアルは美麗なのにどこか間抜けなボイスアクトのギャップを確認可能だ。序盤の「Jill! You’re here too?」「Yes, you’re here too?」から笑えてしまう。
なお初代『バイオハザード』の吹き替えがなぜひどいのかについては、2014年に開催されたアニメイベント「AniMinneapolis」にて、関係者が言及したことがある。『バイオハザード5』でウェスカー役を担当したD.C. Douglas氏(初代『バイオ』は別人が担当)によれば、当時は300行ものセリフが書き込まれたエクセルシートが声優に渡され、それを3回ずつ収録するという手法が取られたのだという。どんなシーンかもわからないまま演者たちは強弱やリズムをつけながら演技し、そのなかから日本のエンジニアが最適だと思うテイクを選んだ。『ストリートファイターVI』の英語ローカライズを担当したプロデューサーJonathan Klein氏はDouglas氏の話に続き、「日本人がいいと思っている発音や話し方が、常に英語圏でもいい感じに聞こえるわけではない」ともコメントしている。