Remedy Entertainment Ltd.(以下、Remedy)のクリエイティブ・ディレクターSam Lake氏とゲームディレクターMikael Kasurinen氏は9月16日、公式サイトにてマルチプレイゲームの開発に乗り出すことを宣言した。
Remedyは『Max Payne』シリーズや『Alan Wake』シリーズ、そして『Quantum Break』といった、ストーリー重視のシングルプレイゲームを開発し続けてきたことで知られる。しかし両氏によると、マルチプレイについての議論やプロトタイプ制作は何年も継続的に行われてきたそうだ。『Quantum Break』発売直後の今年4月にもSam Lake氏はこの事を言及していたが、ついに実行に移す段階にきたようだ。マルチプレイはファンからの要望も多かったようで、『Quantum Break』の公式FAQでもマルチプレイ要素を問う項目をもうけている。
実のところ、Remedyは処女作『Death Rally』およびそのリメイク作でマルチプレイを既に実現している。それでも今回あえて宣言したことには意味がある。『Death Rally』ではコンバット・レーシングにおける対戦マルチプレイだったが、宣言の中で両氏は、Remedyが磨きあげ続けるべき新たな要素として「協力マルチプレイ」を挙げた。『Max Payne』以降の、Remedyがストーリーを重要視する姿勢は変わらない。むしろ協力マルチプレイによってプレイヤー間で共有される、より素晴らしいストーリー体験を提供したいとしている。
Remedyは現在Smilegateとのコラボレーションで『Crossfire 2』のストーリーモードを開発する一方、未発表の完全新作タイトルにも取り組んでいる。同時に『Quantum Break』でも使用されたゲームエンジンNorthlightの開発も引き続き行っている。今回宣言された協力マルチプレイがRemedyの次回作にさっそく実装されるのかどうかはまだ分からないが、自らの長所を伸ばすために選んだ協力マルチプレイが今後のRemedyタイトルのスタンダードとなりうるのか、続報を待ちたい。