「Steamウインターセール」でオススメしたいタイトル8選。旬の大型タイトルから最安値更新の小粒タイトルまで

Valveは太平洋時間の12月23日から1月4日まで、「Steam」にてウィンターセールを実施する。先日のSteamオータムセールに続き、今回もデイリーやフラッシュセールは撤廃されており、各タイトルが最初から値引きされた状態で購入できるようになっている。

Valveは太平洋時間の12月23日から1月4日まで、「Steam」にてウィンターセールを実施する。先日のSteamオータムセールに続き、今回もデイリーやフラッシュセールは撤廃されており、各タイトルが最初から値引きされた状態で購入できるようになっている。Steam上では「Northpole Noir」という名のノワールコミックが日々更新されているぐらいで、大きなイベントやミニゲームは用意されないようだ。

オータムセール時と同様に、Steamブラウザをスクロールすればユーザーへのオススメタイトルが延々と表示されるわけだが、数千本の中からいったいなにを買えばいいのか頭を悩ませている読者も多いことだろう。今回も同記事では、AUTOMATON編集部が厳選したオススメのタイトル8選を紹介する。

 

『Cities: Skylines』

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都市建設&シミュレーションの王者と言えば長年『シムシティ』シリーズが君臨してきたが、2013年に発売された新作はオンラインマルチプレイヤーやGlass Box Engineとの統合により前作から自由度が大幅に下がり、ファンからは厳しい評価が下されていた。その2年後となる2015年前半にリリースされたのが、『Cities: Skylines』である。新作『シムシティ』の問題点を改善するようなデザインをもとに開発された同作は高い評価を獲得し、新たな都市開発SLGの定番作品としてファンの脳裏に刻まれた。広大なマップサイズに対応、道路配置ツールを利用して立体交差などを自由に築きあげることができ、さらにSteam Workshopを通じてModに対応しているため幅広いゲームプレイと都市建設が楽しめる。もちろんオフラインでプレイも可能。なおAUTOMATONでは過去に開発元Colossal Orderにインタビューを実施し、同作がどういった思いで開発されたのかを聞いている。

現在は最安値となる60パーセントオフの1192円で発売されているほか、さらに9月にリリースされたDLC「After Dark」も30パーセントオフの991円にて販売されているため、合わせて購入するのもいいだろう。通常時はDLC込みで購入すると4460円だが、現在は半額以下の2183円にて購入できる。オフィシャルな日本語データは存在しないが、有志による日本語化Modが流通しているため、言語面で心配する必要もない。

 

『Pillars of Eternity』

ss_3dba24125caecfb588ecff0a39877e31096ac732.1920x10801832円(4580円 60パーセントオフ 日本語あり※)

『Pillars of Eternity』は2015年3月にフルリリースされた正統派のファンタジーRPGだ。開発は『Fallout: New Vegas』や『South Park: The Stick of Truth』などのRPG作品を手がけてきたObsidian Entertainmentが担当。2012年9月にKickstarterで古典RPGタイトルの精神を継ぐ新作RPG「Project Eternity」として発表され、支援者から416万3208ドルもの資金を獲得した。BioWareの『Balder’s Gate』や『Icewind Dale』、『Planescape: Torment』といった1980年代の見下ろし視点RPGのひな形をベースに開発されており、現代のプレイヤーでも遊びやすいように様々な面で改良されている。『The Witcher』シリーズのような重厚なハイファンタジーストーリーも魅力。発売後、海外のメディアやファンから非常に高い評価を獲得したことも記憶に新しい。

日本では馴染みが薄いが、古典的な見下ろし視点RPGは海外でリバイバルが流行しており、その中でも現代のプレイヤーも遊びやすいように再設計された『Pillers of Eternity』は特にオススメしやすいタイトルの1つだ。今回60パーセントオフで1832円と最安値を更新しているほか、11月には有志による日本語化Modが一通り完成しインターネット上を流通している。海外でふたたび流行している古典的な見下ろし視点RPGに入門するのなら、まさに『Pillars of Eternity』はうってつけだ。

 

『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』

ss_9c92ce8b9809a3f0b5b2316b7146684eabab07d3.1920x10805628円(8400円 33パーセントオフ 日本語あり)

『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』は、今年9月にリリースされた『MGS』シリーズの最新作である。今作ではシリーズで初となるオープンワールドを導入。自由に装備とバディを選択し、好きな侵入経路から各任務に挑戦することが可能となっている。一定の箱庭空間を舞台にどのように攻めるのか毎回作戦を立てるのが魅力の1つ。また実は意外にも軽量なグラフィックも特徴で、ほかのオープンワールドゲームをプレイしてきたゲーマーは動きの軽さに驚くかもしれない。プレイするかどうかはさておき、2016年1月からはPC版にて『METAL GEAR ONLINE』のサービスもスタートする予定となっている。

前回のオータムセールに引き続き選出する形となった。”様々な背景”がありながらも今年一番の国産大型タイトルであることは間違いないだろう。賛否両論のストーリーやエンディングについては、もし君がまだ購入していないのなら生粋の『MGS』ファンでは無いと思われるので、レビューなどで聞こえてくる評判をそれほど気にする必要は無いかもしれない。ひとまず今回のウィンターセールでは最安値を更新しており、33パーセントオフの5628円にて購入することができる。おそらく国内初となる「オープンワールドステルスゲーム」に触れてみるにはいい機会だろう。

 

『The Talos Principle』

ss_8061dc63743404a7829eabdd47590421652c318d.1920x1080995円(3980円 75パーセントオフ 日本語あり)

2014年12月にリリースされた『The Talos Principle』は、『Portal』のような一人称視点のパズルアクションゲームだ。開発は撃ちまくり系FPS『Serious Sam』を開発してきたチェコの「Croteam」が担当。『FTL』や『The Swapper』のTom Jubert氏、『Infinite Ocean』のJonas Kyratzes氏を脚本に加え、「Croteam」の過去作とはまったく異なる哲学的な世界観を構築することに成功した。プレイヤーは1体のAIロボットを操作し、天の声に従いつつ人類文明が崩壊した世界の謎を解き明かしてゆくことになる。様々なパズルやギミックを解き、『テトリス』のミノのような形をしたピースを集めていかなければならない。

もともとの価格が3980円ということもありセール時でも値が張る作品だったが、今回のウインターセールでは再安値となる75パーセントオフの995円を記録している。1000円以下だ。『Portal』のような一人称視点パズルゲームが好きならば、今回購入する価値は必ずあると言えるだろう。あるいは『Serious Sam』が好きだった従来のCroteamファンも、「なぜCroteamがパズルゲームを?」と怪訝に思う前にお金を払い、さっさと今作の驚くべき出来に触れてみるべきだ。なお、Steam上では日本語に対応している表記が記載されているが、過去のCroteamの作品と同様にそのクオリティはあまりよろしくない。素直に英語でプレイする方がいいだろう。【UPDATE 2015/12/25 18:00】過去に実施されたアップデートにて、『The Talos Principle』には日本語字幕/日本語吹き替えが追加されています。訂正しお詫び申し上げます。

 

『Crypt of the Necrodancer』

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『Crypt of the Necrodancer』は、わかりやすく説明するなら『風来のシレン』や『トルネコの大冒険』と『ダンス・ダンス・レボリューション』を組み合わせたようなタイトルだ(実際に、ゲーム内には『DDR』のダンスパッドでプレイする用のモードがある)。プレイヤーはキャラクターを操作して様々なダンジョンに挑戦することになるが、「1ターンが1ビート」になっている点が最大の特徴で、移動や攻撃などはゲーム中で流れる楽曲のビート(テンポ)に合わせて行わなければならない。『風来のシレン』などのようにじっくり考えながら進むことは出来ないが、次々と迫ってくる敵やトラップをどのように処理するのかという”刹那の戦略性”が、唯一無二の魅力を放っている。カスタムサウンドトラックに対応しており、自分の好きな曲で各ダンジョンを攻略できるほか、Steam Workshopを通じて様々なドット絵の操作キャラクターが公開されており、これらを入れ替えながら遊ぶのも楽しいだろう。

AUTOMATONでも過去にレビューを掲載した『Crypt of the Necrodancer』は、その後2015年4月にSteam早期アクセスを脱してフルリリースに到達した。2016年初頭にはスパイク・チュンソフトから日本語版がPS4/PS Vita向けに発売される予定だが、PCを所持しているプレイヤーなら、現在最安値である488円でSteamを通じて購入してもいいだろう。また今年10月には日本語のローカライズデータもアップデートで導入されており、言語の壁を気にせずよりプレイしやすくなっている。

 

『Darkest Dungeon』

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Red Hook Studiosによって開発された『Darkest Dungeon』は、過去の『ウィザードリィ』作品などを思わせる高難易度・理不尽さで、特にコアなRPGファンから高い評価を得た作品だ。プレイヤーは4人の冒険者たちを率いてダンジョンを探索することになるのだが、同作には冒険者たちが様々な出来事に対し「ストレス」を蓄積するというシステムが存在しており、精神的負荷が高まりすぎると「苦悩」といったバッドステータスを付けられてしまう。このバッドステータスは冒険を終えても容易に回復することはできず、よってプレイヤーは基本的に冒険者たちを使い潰しながら探索を進めてゆくことになる。使えなくなった奴は切るという夢も希望も無いプレイがダークで心地よく、硬派な世界観やゲームプレイを求めているゲーマーにはぴったりの作品だろう。

残念ながら現時点で完成された日本語化Modは流通していないが、Steam上では有志による日本語ガイドも公開されており、これを見ながら遊べばなんとかプレイすることはできるだろう。Steam早期アクセスにてリリース中の同作は現在定価1980円だが、ウィンターセール中は最安値となる50パーセントオフの990円にて購入が可能。クリスマスや正月に幸せなぞ必要ない、年始年末はダークな世界観に浸りたいというゲーマーは、購入を検討してみよう。AUTOMATONでは過去にプレビューも掲載しているので参考に。

 

『Life is Strange』

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『Life is Strange』は、フランスのDONTNOD Entertainmentによって今年リリースされた全5エピソードのアドベンチャーゲームだ。米国オレゴン州に位置する架空の港町「アルカディア・ベイ」を舞台に、5年振りに地元に戻ってきたハイスクールの女子生徒「マックス」と、家庭事情により反社会的な行動に身を染めるようになった元親友「クロエ」の物語が描かれてゆく「マックスには「時を巻き戻す能力」が備わっており、これが『Life is Strange』のキーとななる要素である。プレイヤーは時間を巻き戻して選択肢を選び直したり、あるいは過去を見て物語のヒントを得ることが可能。赤裸々に描かれる青臭い学園生活や人間関係、次の展開が気になりついつい先へ進めてしまうプロットも魅力的だ。

『Life is Strange』のパブリッシングはスクウェア・エニックスが担当しており、すでに日本語版がPC/PS4/PS3向けに発表されている。そして重要なのが、現在配信されているSteam英語版には、2016年3月に日本語データが無料で追加されるという点。英語版と日本語版が別のバージョンとなったり、後に別売りのランゲージパックが販売されたりということも無い模様なので、セールで安い今のうちに購入するのは十分にアリだろう。また上記の価格はシーズンパス購入時のものだが、エピソード1のみならば50パーセントオフの249円で買えるほか、現在は無料のデモも公開されている。『Life is Strange』は昨年もっとも話題になったアドベンチャーゲームであり、ひとまずエピソード1か体験版だけでも遊んでみて損は無い。

 

『Undertale』

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『Undertale』はインディーデベロッパーTobyfox氏より今年9月にリリースされた2Dドットビジュアルのロールプレイングゲームだ。プレイヤーはとある山の穴から地底世界へと落っこちた子供を操作し、地下に住むモンスターたちと触れ合いつつ地上へと脱出することを目指す。ベースは2Dシューティングと非常にオーソドックスなコマンド戦闘を組み合わせたRPGながらも、愛にあふれたキャラクターと壮大な世界観、緻密に練り込まれたストーリーとプレイヤーの心を揺さぶる演出などが反響を呼び、2015年後期のインディーゲームにおいては『Rocket League』と並ぶスマッシュヒットとなった。糸井重里氏の『MOTHER』やラブデリックの『moon』ような作風が好きならばマストバイだろう。

今回のSteamウインターセールでは初となる値引きセールが実施されており、20パーセントオフの764円にて購入することが可能となっている。残念ながら日本語ローカライズは施されていないが、ある程度の英語能力があればストーリーを追うことは可能なため、ぜひ挑戦してみて欲しい。ひとまず体験版をプレイすれば、本作でもっとも人気のキャラクターの1人Torielの魅力に君もメロメロになるはずだ。弊誌ではレビューも過去に公開しているので参考にされたし。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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