ソニー・インタラクティブエンタテインメントは9月8日、PlayStation Meeting 2016を開催し、さまざまな新情報を発表した。
まず公開されたのはEurogamerなどでリークされていた「PlayStation 4 Slim」。初期モデル(CUH-1000シリーズ)と比較すると、本体サイズは30%以上小型化され、34%の消費電力低減が実現されている。500GBのハードディスクドライブが搭載されたモデルの価格は税別2万9980円で、1TBのモデルは税別3万4980円となっている。
そして注目したいのは旧来のPlayStation 4をさらにパワーアップさせた「PlayStation 4 Pro」だ。一部では「Neo」と呼ばれていたモデルで、4K解像度に対応している。今回はこのPlayStation Proを中心に紹介していく。
まずは目玉である4K解像度についてだ。PlayStation 4 ProはCPU・GPUをはじめとしたシステムアーキテクチャの性能強化によって精緻な映像表現が実現可能となっており、対応テレビ所有者は4Kの映像を楽しめる。4K映像はゲーム(グラフィック描画もしくはアップスケール)のみならず、YouTubeやNetflixといったビデオ再生にも対応している。一方でStuffのツイートによると、ブルーレイの4Kサポートはおこなわれていないようだ。
そしてPlayStation 4 Proはスペックアップの恩恵により、10月13日に発売されるPlayStation VRのフレームレートや画質なども向上させる。PlayStation 4 Proは旧機種よりも没入感の高いVR体験を楽しめそうだ。またHDR(ハイダイナミックレンジ)対応で、これまで以上にリアルに近い光源処理が実現できるようになる。このHDRはアップデートなどによりPlayStation 4プラットフォームに実装され、旧機種にも対応するとのこと。ほかにも、『シャドウ・オブ・モルドール』のように、PlayStation 4 Proに対応しているタイトルでは、画質やフレームレートが向上するという。こういったタイトルには「PS4 Pro 対応」示すアイコンがパッケージに記載されるようだ。
ここからは海外で公開された情報を取り扱っていく。ひとつめは、「シェアプレイ」の強化だ。シェアプレイは、遠く離れた友人のゲームを遊ばせてもらうPlayStation 4の機能。“ネットで友人にゲームを貸す”ことを実現した画期的な機能だが、ネットワークを介していることにより、回線速度の問題上、画質の低下が避けられなかった。しかし、PlayStation 4 Proでは1080pでのシェアプレイが可能となっている。
同様に「リモートプレイ」も1080Pに対応する。「リモートプレイ」は、PlayStation VitaやPC、タブレットといったさまざまなデバイスから遠隔操作でPlayStation 4のゲームを遊べる機能。720pという上限が取り払われ、フルハイビジョンによるプレイが可能となる。
これらの要素にあわせて、従来までの2.4GHz帯の無線規格に加えて新たに5GHzに対応。Wi-Fiで接続した場合でも電波が干渉しにくくなり、速度面でも安定したオンラインプレイが楽しめるようになりそうだ。ちなみに、VideoGamer.comの編集者David Scammell氏のツイートによると、こういったスペックアップや規格の追加によって、旧機種に比べてオンラインプレイで有利になるといったことはなく、あくまで同じ条件で対戦や協力を楽しめるようになっているのだという。
今回のPlayStation Meeting 2016では主にハードウェアにまつわる発表がおこなわれた。来たる13日にはPlayStation Press Conference in Japanが開催され、こちらではおそらくソフトの情報が解禁されると思われる。世界中で大ヒットを記録するPlayStation 4旋風はまだまだ続きそうだ。