プロスケーターがEAに『Skate 4』の開発を求め運動を起こす。EA公式Instagramのコメント欄をジャック
アメリカのプロスケーターSteve Berra氏は9月14日、自らが運営するスケートボード関連メディアThe Berricsを通じて、EAに『Skate 4』の開発を求める運動を提起した。スローガンは「Make EA Skate Again」(もう一度EA Skateを作ってくれ)。
Steve Berra氏は1990年代初期からプロスケーターとして活躍するベテラン。現在は同じくプロスケーターのEric Koston氏と前述のThe Berricsを運営し、ビジネス面でも成功している。
今回の投稿の中でSteve Berra氏は語る。
Steve Berra氏「スケーターであれば、怪我をしたり雨に降られたりして滑れなくなることがある。そんな時でも、『Skate 3』でなら滑ることができ、スケーターとしての経験を高めることにもなった。だからスケーターたちが『Skate 4』の発売を熱望することには何の不思議もない。
もう黙っていられない。もう一度『Skate』の新作を作ってくれと声を上げる時だ!
The Berricsは、スケーターたちと皆が憧れるプロスケーターなどとの橋渡し役を常に担ってきた。EAに向き合ってもらうべく、君たちはこの橋を渡ってきて声をあげてほしい」
Steve Berra氏は、この運動の情報共有と拡散のため、Instagramにアカウント「MAKEeaSKATEAGAIN」を開設した。運動に賛同し集まったファンは「@ea」とコメントし、EAの公式Instagramアカウントにその存在をアピールしている。一方、そのEA公式アカウントでは、各投稿に「#MAKEeaSKATEAGAIN」や「Skate 4」といったコメントがあふれかえり、もはやコメント欄ジャックの様相を呈している。Steve Berra氏は20日、この様子をThe Berricsで報告している。ハッシュタグ「#MAKEeaSKATEAGAIN」はTwitterにも波及し、大量にツイートされている。
今回の運動に対して、EAは現在までに反応を示していない。なお、今年の5月にはEAの公式Twitterアカウントが、『Skate 4』の開発はおこなっていないとファンに回答している。
EAの『Skate』シリーズは2007年に生まれた。定番スケボーゲームであったActivisionの『Tony Hawk’s Pro Skater』シリーズが、非リアルでアクション寄りのゲーム性だったのに対して、『Skate』はアナログスティックを使った直感的な操作や、広大なオープンワールドのリアルな環境を前面に打ち出した。結果、一躍人気作となり、シリーズは2010年の『Skate 3』まで発売されたが、それ以降は続編の開発はおこなわれず、シリーズの開発を一貫して担当していたEA Black Boxは2013年に閉鎖されている。
今回の運動がEAを動かし、『Skate 4』の開発開始に至るかは分からない。過去にイギリスMCVが伝えた内容によると、YouTuberのPewDiePie氏が『Skate 3』をプレイしたところゲームの需要が急増し、イギリスの販売店GAMEの要望で、EAが既に生産終了していたゲームソフトを再生産したそうだ。もちろん、新たにゲームを開発するとなるとハードルの高さはこの比ではないが、一般的にメーカーはユーザーの要望や意見には耳を傾けているものだ。少なくとも、EAから何かしら公式な反応が返ってくることに期待したい。
余談だが、『Skate 3』はXbox Oneの後方互換機能に対応すると早い段階から案内されていたが、未だに実現していない。これについてマイクロソフトのXbox事業責任者Phil Spencer氏は22日、「『Skate 3』は重要なゲームで、現在も取り組んでいる。Xbox Oneユーザーに届けることができると確信しているが、時期についてはまだ案内できる段階にはない。申し訳ない」とツイートしている。現行コンソール機でプレイできる『Skate』シリーズという意味では、こちらの実現も待たれるところだ。