“排泄型”脱出アクションパーティーゲーム『プリッとプリズナー』ベータテスト、“面白かった率”93%を記録。莫大な量の「うんぴ」産出数などまとめたデータが公開

デベロッパーのピンクルは『プリッとプリズナー』について、先日実施したオープンベータテストの各種データをまとめたサマリーを公開した。

デベロッパーのピンクルは9月16日、非対称型対戦ゲーム『プリッとプリズナー』について、先日実施したオープンベータテストの各種データをまとめたサマリーを公開した。アンケート結果やフィードバック、今後の改善予定など、興味深い内容がまとめられている。

本作は、監獄島からの脱出を図る動物たちと、それを阻止する看守ロボットに別れて対戦する作品だ。“うんぴ”と“おぴっこ”が勝敗のカギを握る排泄型脱出アクションパーティーゲームとなっている。見た目はキュートながら世界でもっとも危険な犯罪者だという動物4人と、監獄島の超厳重警備を担う看守ロボット2人に分かれて対戦する。オンライン対戦はクイックマッチとプライベートマッチにてプレイでき、Nintendo Switch 2/Nintendo Switch版ではローカル通信対戦にも対応する。

本作では8月28日から9月16日まで、Steam版でのオープンベータテストが開催されていた。今回公開されたサマリーは、ベータテストで得られたデータやフィードバックをまとめたものだ。たとえば、期間中にプレイヤーにより産み出された“うんぴ”の総数は98409個にも及ぶ。非常に多くの試合がおこなわれたことが推察できる。

サマリーのはじめに提示されたのは、「ゲームは面白かったですか?」というアンケートへの回答結果。「とても面白かった」が59.2%、「面白かった」が34.2%で、合計93.4%のプレイヤーが面白かったと回答しており、かなり高い満足度を誇っていることがうかがえる。

フィードバックによると、動物側はスキル発動やうんぴ・おぴっこを絡めたアクションによる爽快感が支持されていたという。ただロボットから逃げながら脱出を目指すだけでなく、動物ごとのスキルやうんぴでの進路妨害、おぴっこでのスタン、マーキングなど、取れる選択肢の多さが満足感につながっているようだ。またロボット側でのプレイも、動物の捕獲・追跡に成功した際の気持ちよさや、パーツの組み合わせによる戦略性への肯定的な意見が多く、動物とロボットどちらで遊んでも楽しい瞬間が存在している、というのが好評の一因となっているようだ。

また、人気イラストレーターのカナヘイ氏が手がけた可愛いキャラクターデザインも好評だ。アニメーションが癒される、キャラクターごとの個性が楽しいという声が多く、世界観やキャラの見た目に惹かれたプレイヤーにも、期待どおりの満足感を提供できていたようだ。

一方でネガティブな意見として、ロボットの吹き矢や投げ縄など一部能力が強すぎるという声も存在。動物によっては逃げる手段がなく、「詰み」と感じてしまうケースもあった。実際陣営別の勝率を見ても、ロボットが63.6%、動物が21.6%となっていて、開発側の想定よりロボットの勝率が高くなってしまったため、用心深くバランス調整をおこなう予定だという。

このほかにも、キャラの性能差や説明不足な点を中心に、非常に広範囲にわたるフィードバックが寄せられている。これらのフィードバックには個別で今後の改善予定や方針が記されているほか、ベータテスト期間中に修正、調整されているものも多く、積極的な開発姿勢がうかがえる。

サマリーの最後には、製品版で追加されるコンテンツが言及されている。ソロプレイ用のキャンペーンモードの実装や、それぞれルールが異なる6種類のステージ、ロボットのパーツ追加、新たなキャラクターカスタマイズ方法などの実装が予定されており、そのほか遊びやすさやクオリティの向上も引き続き行っていくとのことだ。サマリーにはほかにもキャラ別の使用率や細かなフィードバックへの回答などが記載されている。詳細は公式サマリー記事を確認されたい。

本作の開発を手がける株式会社ピンクルは、ゲーム開発だけでなく、マンガやアニメ、演劇などのエンターテインメント全般における企画をプロデュースする、2023年5月に設立されたデベロッパーだ。代表取締役社長の市村龍太郎氏は、元々スクウェア・エニックスにてドラゴンクエストシリーズのチーフプロデューサーを務めていたベテランのゲーム開発者。『プリッとプリズナー』は同社のデビュー作となり、ベータテストでの好評率の高さには、同氏の経験の豊かさも反映されていることだろう。

また、ピンクル公式サイトの採用情報によれば、『プリッとプリズナー』は単一のゲーム作品ではなく「様々なエンターテインメントへ発展する可能性を考えて生み出した“IP”」とのこと。キャラクターデザインも好評な本作が、ゲームだけでなくマルチに展開する潮流を生み出すことができるのか、また、ベータテストを経て本作がどのように磨き上げられるのか、今後に期待したい。

プリッとプリズナー』は、PC(Steam)/Nintendo Switch 2/Nintendo Switch向けに今冬配信予定。なお、東京ゲームショウ2025ではNintendo Switch 2での試遊もおこなわれる予定だ。

Yusuke Sonta
Yusuke Sonta

『Fallout 3』で海外ゲームに出会いました。自由度高めで世界観にどっぷり浸れるゲームを探して日々ウェイストランドをさまよっています。

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