PS5 Pro発売時には「40〜50タイトル」に4K/60fps対応パッチ配信へ。また『グランツーリスモ7』には“8Kモード”も導入予定


ソニー・インタラクティブエンタテインメントは9月11日、PlayStation 5 Pro(以下、PS5 Pro)を発表した。これにあわせて海外メディアCNETが、PS5 Proの実機およびSIEリードアーキテクトMark Cerny氏への独占取材記事を公開。PS5 Proのさらなる情報が明らかにされた。

PS5 Proは、PS5の上位モデルだ。GPUのアップグレードや、従来からさらに進化したレイトレーシング機能の追加、独自AIアップスケーリング技術であるPlayStationスペクトルスーパーレゾリューション(PSSR)による解像感の向上により、より高精細なグラフィックと高いフレームレートを実現するという(関連記事)。


PS5 Proでは、搭載されるゲームブースト機能によって、対応するPS5/PS4向けゲームのパフォーマンスが安定したり向上したりする場合があるとされる。その一方で、PS5 Proの機能を活用すべく特別に調整されたPS5向けゲームも用意される。そうした作品には「PS5 Pro Enhanced」という表記が付けられ、SIEからの発表では以下のタイトルがアップデート対象としてリストアップされた。

・『Alan Wake 2』
・『アサシン クリード シャドウズ』
・『Demon’s Souls』
・『ドラゴンズドグマ2』
・『FINAL FANTASY VII REBIRTH』
・『グランツーリスモ7』
・『ホグワーツ・レガシー』
・『Horizon Forbidden West』
・『Marvel’s Spider-Man 2』
・『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』
・『ザ クルー:モーターフェス』
・『THE FIRST DESCENDANT』
・『The Last of Us Part II Remastered』

今回の海外メディアCNETの取材によると、PS5 Proの発売日には40〜50タイトルにパッチが配信され、“PS5 Proアップグレード”がおこなわれるという。おそらくPS5 Pro Enhancedに対応するということだと思われ、上記リストよりもさらに多くのタイトルにおいて準備が進められているようだ。

また、その40〜50タイトルにおけるPS5 Pro対応は、主に4K/60fpsでの動作を実現するものになるとのこと。加えてタイトルによっては、ライティングやエフェクトを含むビジュアルの向上、背景に表示されるキャラクター数の増加、120fpsや8Kでプレイできるモードの追加などもおこなわれるとされた。『グランツーリスモ7』には、8Kモードおよびレイトレーシングが強化された4Kモードが用意されるそうだ。

*CNETは『FINAL FANTASY VII REBIRTH』をPS5 Pro実機でプレイ。従来のPS5版と比べ、すべてがよりシャープに描画されながらも60fpsを保っていたとし、「新しい眼鏡をかけたような気分」と表現している。


SIEリードアーキテクトのMark Cerny氏によると、PS5 Pro対応タイトルにおける先述したグラフィックモードについて、すでに3つの異なるモードを目にしているという。同氏は、PS5 Proが発売されて時間が経つにつれ、よりさまざまなアプローチが見られるようになるだろうとコメント。例として、解像度ではなく画質の向上により焦点を当てたモードが挙げられた。

PS5 Proは、既存のPS5向け周辺機器に対応し、この中にはPS VR2も含まれる。Cerny氏によると、PS5 Proでは強化されたGPUおよびPSSRによって、PS VR2向けゲームもより高解像度で動作するとのこと。具体的な対応タイトルについては伏せられた。

またCerny氏は、近年SIEがPC向けにもゲームをリリースしていることに触れ、それがPS5 Proの助けになっているとコメント。対応ゲームの開発において、数千ドルするハイエンドPC上で実現したものから取捨選択して、PS5 Pro向けに導入するような取り組み方ができるとした。


PS5 Proは11月7日発売予定。価格は11万9980円(税込)で、9月30日午前10時より予約受付が開始される。なお、Ultra HD Blu-rayディスクドライブは非搭載となっており、必要な場合は別売りのディスクドライブを購入して取り付けるかたちとなる。縦置きスタンドも別売りだ。