フィリピンのとある地区で『Dota』禁止令 犯罪やギャンブルの温床と指摘
フィリピン・カビテ州のとある地区にて、プレイヤーの不良行為が問題となり、すべてのインターネットカフェにあるコンピューターから『Dota』が削除された。海外メディアThe Daily Dotが報じている。
犯罪やギャンブルの温床に
今回『Dota』の禁止令が出されたのは、フィリピン・カビテ州にあるサラワグ地区だ。カビテ州は、『Dota』を同地区のインターネットカフェにてプレイすることを禁じる法律を制定した。同作をプレイすることが暴力沙汰や犯罪に繋がるとしたほか、地元の若者たちのギャンブル問題の火種にもなっていると指摘している。対象となったのは『WarCraft 3』のMod『Dota』である。The Daily Dotは、Mod版『Dota』が『Dota 2』や『League of Legends』と並んでフィリピンで人気のあるゲームだと伝えている。
近年フィリピンでは、『Dota』を原因とした犯罪が立て続けに報じられている。2013年3月に投稿されたマニラ市内の映像では、プレイヤーたちがカフェの椅子を投げるだけでなく、1人がナイフすらも取りだす様子を確認できる。また2014年2月には、『Dota』のアカウントをハッキングしたとして16歳の少年が11歳の少年を刺殺した事件が報じられた。2014年3月には、17歳の少年が『Dota』のプレイを妨害したとして68歳の叔母を殺害している。
インターネットカフェやオンラインゲームに対する問題のやり玉として、たまたま『Dota』が挙げられている可能性はある。2005年には、台湾のインターネットカフェにて19歳の少年が殺害される事件が発生しているが、この際に問題となったゲームはアクションRPGの『Blade&Sword』だ。しかし近年フィリピンでは、前述の通り『Dota』を巡ってプレイヤーが"暴徒"と化すシーンがたびたび報じられており、同地で本作が犯罪の温床となっているイメージは強い。