須田剛一の怪作ADV『シルバー事件』のPC版が今秋にSteamやPLAYISMで配信決定、「24区」で起きる連続猟奇殺人事件の謎を追え

グラスホッパー・マニファクチュアとPLAYISMは、『シルバー事件(The Silver Case)』のPC版を2016年秋にリリースすると発表した。同作は1999年にPlayStation向けに発売されたグラスホッパーマニファクチュアと須田剛一氏のアドベンチャーゲームだ。

グラスホッパー・マニファクチュアとPLAYISMは、『シルバー事件(The Silver Case)』のPC版を2016年秋にリリースすると発表した。同作は1999年にPlayStation向けに発売されたグラスホッパー・マニファクチュアと須田剛一氏のアドベンチャーゲームだ。アクティブゲーミングメディアとPLAYISMがローカライズおよび移植開発を担当しており、言語ではオリジナルの日本語だけでなく英語が追加されるほか、グラフィックも”再構築”するレベルでHDリマスター化されている。

『シルバー事件』は、国家「カントウ」によって設立された特別自治区「24区」を舞台としたアドベンチャーゲームだ。20年前に政府の要人が次々と暗殺された「シルバー事件」の犯人「ウエハラ カムイ」を追う物語と、それに付随する数々の難解な事件を描く。プレイヤーは公安特殊部隊「リパブリック」の隊員が主役の「Transmitter編」と、フリーのジャーナリストが主役の「Placebo編」、2つの視点から物語を追っていくことになる。

『Killer7』や『花と太陽と雨と』の作風からもわかるように、本作『シルバー事件』もやはり”須田ゲー”と呼ばれるタイプの作品だ。オリジナル版のストーリーは基本的に1本道であり、3Dで描かれる退屈な探索モードは本作の不満点の1つとして常に挙げられている。しかし独特なセリフ回しやかっこいいBGM、一癖も二癖もあるキャラクターは強烈に脳に焼き付く。特に「フィルムウィンドウ」と呼ばれる演出は非常にスタイリッシュで、ウィンドウが躍動的に動く演出は鮮烈だ。

10年以上の時を経て蘇るPC版『シルバー事件』は、2016年秋にSteamやPLAYISMなどでリリース予定。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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