「今日は何の日? ふっふ~ぅ♪」
某昼の情報番組で使われていたこのジングルを覚えている読者が何人いるかはさておき皆様、365日記念日カレンダーによれば、本日2月13日は「銀行強盗の日」。1866年のこの日、北米のガンマンJesse Woodson James(ジェシー・ウッドソン・ジェイムズ)による「世界初の銀行強盗の成功」を記念して、ぜひとも銀行強盗にお誘いしたいのだ。
もちろんAUTOMATONは犯罪教唆を行う媒体にあらず。まるでこの銀行強盗の日に合わせたかのごとく、ピッタリのタイミングに新DLC「Wolf Pack」が発売された強盗ゲーム、『PAYDAY 2』へのお誘いである。世界的にヒットした良タイトルとはいえ、発売から既に2年が経過しているため、こんなこじつけでもしない限り紹介するタイミングが無い、などという大人の事情と本音はさておき……Let’s do this!
31番目の有料DLCとなる「Wolf Pack」は、前作『PAYDAY: The Heist』より2つのJob「the Counterfeit」と「Undercover」をほぼそのまま移植したもの。前作でもその難易度の高さとやりがい、ギミックのユニークさから人気の高かったJobであり、今回のClassic Jobとしての実装を喜ぶ声は多い。DLCの価格は698円とお手頃、さらに前作で「Wolf Pack」を購入済みのプレイヤーには無料なのも嬉しいところ。
本記事では前作は未体験ですという強盗初心者のために、ネタバレしすぎない程度にJobの内容を紹介していきたい。なに、ちょっとドンパチ銃を撃ってさっと数百万ドルを手に入するだけの簡単なお仕事ばかりだ。
the Counterfeit
まぶしい日差しが降り注ぎ、プール付きの一軒家が立ち並ぶいわゆる高級住宅街へようこそ。プレイヤーは水漏れの修理に呼ばれた業者に扮し、一軒の家を訪問するところからゲームが始まる。豪華かつ上品な内装にまったくそぐわぬFワードを連発する粗野な男と、品のない服を着た金髪女は贋金作りとマネーロンダリングのプロフェッショナル。室内のどこかに隠された偽札の原版をいただこうというのが本Jobの目的である。
現実だったら間違いなく建築許可がおりそうにない、覚えにくい室内構造やいくつかのランダム要素により慣れるまではちょっと難易度が高いが、その分やりがいもあり報酬もおいしいJob。ほぼそのまま前作から移植と述べたが、実は「the Counterfeit」のみラストに少々異なる仕掛けが追加されている。実績解除にも絡むので、詳しくは実際にプレイして確認してほしい。
Undercover
汚職公務員の取引現場に乗り込み、ちょっと“ビビらせ”て大金をまるごと横取りしようというお仕事が「Undercover」。廃ビルまるまる1つが舞台となり、まるでハリウッドのギャング映画といった感じの、大掛かりでド派手な仕掛けは『PAYDAY』シリーズの真骨頂と言うべきだろう。
キャラクターとしての姿は見せないが、シリーズ通して強盗たちのバックアップを行う運転手Alex君はプロと思えぬ操作の下手くそさで知られているが、どうやら今回もターゲットをクレーンで吊り上げ、落とす場所を“うっかり”失敗してくれる。本Jobではこの落下場所の候補がランダム要素として3つあり、どこに落とすか次第で進行と難易度が大幅に変わるのが特徴だ。
なお、本作は警察官や一般市民も撃てるゲームということで元からCERO Zに指定されているが、「Undercover」は特にちょっとした暴力表現が含まれているので苦手な方はご注意を。
いささか駆け足気味の紹介ではあるが、どちらも連携プレイが必須の手応え十分なJobだ。前作をプレイした人なら懐かしみつつ違いを見つけるのもよし。『PAYDAY 2』から強盗デビューしたプレイヤーならば、Classic Jobの雰囲気を味わえるので、ぜひ「銀行強盗の日」記念を祝いつつ味わってほしい。
まったくの蛇足だが、筆者は『PAYDAY 2』をプレイし始めてから、日常でもコンビニや地元の銀行に足を踏み入れる際、ごく自然にカメラの死角を探したり警備員との一定距離を保つ、極めて怪しいしぐさが身についたこともお伝えしておきたい。