注目集めたペーパードライバー訓練シム開発者、「あまり期待しないで」「買わないで」と発売直前になぜかおびえる。急に弱気
発売に先立って開発者は、なぜかネガティブになっているようだ。

Non-Motionは8月20日、『Paper Drive』の早期アクセスを開始する。発売に先立って『Paper Drive』開発者は、なぜかネガティブになっているようだ。

『Paper Drive』はトレーニング重視の自動車運転シミュレーターだ。対応プラットフォームはPCで、Epic Gamesストアで100円で配信予定。本作では長年運転から離れていたユーザー、いわゆる「ペーパードライバー」が、VR空間の中で運転の訓練をおこなうことができる。本作では一般的なレースゲームと異なり、発進には“手順通り”の操作をおこなう必要がある。まずはシートベルトをしっかりと締め、エンジンを始動。パーキングブレーキを解除したらシフトレバーをDに入れ、ウィンカーを操作する。
そして後方の安全を確認したのちにゆっくりと車を発進させるのだ。駐車ではシフトレバーをRに入れ、ルームミラーやサイドミラー、そしてカーナビに映るバックカメラ映像も活用しながら周囲を警戒。ゆっくり丁寧に車を止めることになる。プレイヤーは「駐車」「右左折」「狭い道の走行」などのさまざまなシチュエーションを繰り返し練習することができ、実車での講習に挑む前の不安感を大幅に軽減できるという。
本作はキーボード&マウスとコントローラーのほか、VRおよびステアリングホイール(ハンドルコントローラー)に対応。モニター画面とゲームパッドでは味わえないリアルな運転感覚を体験できるとのことである。弊誌では先日同作について掲載し、人気記事ランキングの2位に入るなど、大きな反響を呼んだ。
しかしながら、開発者であるNon-Motion氏はこうした状況に憂いているようだ。というのも、本作はかなり開発の初期段階で発売されるようで「100円なりの出来」であるそうだ。早期アクセス版は「教習所を走行するだけの体験版」とのことで、ゲーム性は一切なし。チュートリアルは未実装であり、開発者とプレイヤーが一緒にゲームを育てていくプロセスとのこと。ロードマップもかなり長期的なものとなっており、2029年1月に製品版をリリースするようなスケジュールである。詳しくは公式サイトを参照してほしい。
「100円なりの出来です。教習所内を走るだけでゲーム性は一切ありません。現時点の完成度は68分の1です。なんならバグって起動するかも怪しいです。自分で作っておきながら言うのもなんですが、つまらないです。」と弱気発言をこぼしている。同氏はもともと「月1本売れる想定だった」としており、急激なウィッシュリストの増加についても不安がっているようだ。
つまり、魅力的なコンセプトと製品であるがゆえに、期待が高まっており、プロダクトがその期待に見合うか不安なのだろう。あくまで『Paper Drive』は、100円相当の早期早期アクセス版。期待して買うよりは、こうした状況を踏まえて応援の意味を込めて購入するといいだろう。それが製品の今後のためになるはずである。とはいえ、同作のもつポテンシャルが多くのユーザーの目に魅力的に映ったのは事実。磨きがかかるのを楽しみに待ちたい。
『Paper Drive』はPC(Epic Gamesストア)向けに、8月20日20時早期アクセス配信予定。販売価格は100円であるが、期待し過ぎに注意。