『Overwatch』「マクリー」と「ウィドウメーカー」のバランス調整パッチがPC向けに配信。より個性を強調するような弱体化が実施
Blizzard Entertainmentは、マルチプレイヤー対戦FPS『Overwatch』のバランス調整パッチをPC向けに配信した。PS4/Xbox One版は後日リリースされる大型アップデートにて盛り込まれる予定だという。先日より伝えられていた「マクリー」と「ウィドウメーカー」を弱体化しつつ個性を強調するような変更が加えられており、両キャラクターを得意とするプレイヤーは必ずチェックしておくべきだろう。
対タンク能力低下、ヘッドショット特化
まず「マクリー」に関しては、主要武器「ピースキーパー」へと調整が加えられている。残弾を一気に放つ連続射撃は、連射後にリロードを開始するまでの時間が“0.75秒”から“0.3秒”に早くなった。一方で最大ダメージは“70”から“45”へと大きく減少されている。
全弾6発を連射した場合で見ると、最大ダメージ値は“420”から“270”へと変更されており、フラシュバンからタンクキャラを瞬殺する行為はまず不可能になった。通常状態でもっともヘルスとアーマーが低いタンク「ザリア」でも合計値は400あり、距離減衰がない状態でも最低で2度の連続射撃を直撃させなければならない。タンクを相手にする場合は、フラッシュバンから連続射撃を放って引くか、あるいは立ち回りを工夫して連続射撃から追加の攻撃や味方との連携で敵を倒し切るといった動きが必要になるだろう。
一方で『Overwatch』のもっとも基本的なヘルス値200のヒーローたち、特に低ヘルスの者たちにとっては、「マクリー」は相変わらずの脅威だ。Blizzardは「マクリー」の対タンク能力が弱体化した一方で、引き続き「トレーサー」や「ゲンジ」のようなヒーローに対してはアンチキャラクターとして機能すると説明している。
また「ウィドウメーカー」では、主要武器「ウィドウズ・キス」に調整が加えられている。スコープを覗いた状態での射撃は、チャージによる倍率は変わらないものの、基本となるダメージが“15”から“12”に減少。たとえば100パーセントチャージした状態での胴体撃ちでは、ダメージ値は“150”から“120”へと減少されている。これによって「トレーサー」や「ゼニヤッタ」といったキャラクターを胴体撃ちにて一撃で倒すことは不可能になった。
一方でヘッドショットのダメージ倍率は上昇し、2倍から2.5倍になっている。つまりヘッドショット時のダメージ値は以前のものと変わっておらず、胴体撃ちのダメージのみが低下したことになる。ヘッドショットにて敵を一撃で仕留める腕前がなければ、チームの火力と制圧力に貢献しづらくなったといえるだろう。また大きな調整として、スコープを再び覗き込む際には覗き込みを辞めるアニメーションを待たないといけなくなったため、スコープを覗き込んだり辞めたりを繰り返すアクションも素早くできなくなった。
このほか、「ウィドウメーカー」のウルティメイトが貯まるまでのコストが10パーセント増加しており、敵の位置を探る「インフラサイト」を使用するまでの時間が若干伸びている。
先日の海外メディアEurogamerによるJeff Kaplan氏への取材では、火力が強くなく耐久性もやや心もとない「D.Va」の再調整が伝えられていた。またランクマッチの実装や「Play of the Game」の調整など、今後もさまざまな面でアップデートが実施予定となっている。