任天堂は9月1日にニンテンドー3DSダイレクトを放映し、さまざまな情報を公開した。今回は特に注目を集めていたタイトルを中心にダイレクトの内容を振り返りたい。
新『ピクミン』は2Dアクション、3DS向けに発売
今回『桃太郎電鉄』最新作と並んで注目を集めたのは『ピクミン(仮称)』だろう。『ピクミン』は2001年にニンテンドーゲームキューブにてリリースされたタイトルだ。主人公「オリマー」が地面に埋まっているさまざまな種類の「ピクミン」を引っこ抜き、局面に合わせて兵のように使うゲーム性は、ストラテジーともアクションとも言える独特の魅力を持ち、スマッシュヒットを記録した。以降の続編も同じジャンルにて展開されてきたが、3DS向けに発売される次なる『ピクミン』は2Dアクションとなるようだ。
今回紹介された映像では、オリマーがピクミンを率いるという設定はそのままに、ゴールへ向かうというゲームプレイが披露されている。ピクミンは足場を作ったり、原生生物を倒したり、宝を運んだりと、ジャンルは違えど歴代シリーズと同様の働きを見せている。ピクミンの色によって個性が異なるという点も健在。設定やデザインはオリジナル作品から大きく変化していないが、全体的にパズル色の強い作品に見える。
任天堂は昨年10月にも3Dアクションゲームである『ちびロボ!』シリーズを2Dアクションとして大幅にモデルチェンジしてリリースした。しかし、以前までの作品と世界観やゲーム性が異なることから、うまくファンの心を掴むことができなかった。そういった点で今作にもやや懸念が残るが、映像からは世界観の継続がしっかり確認できたので、これまでの作品に親しんでいたユーザーにも違和感のないタイトルになりそうだ。
Wii Uの人気タイトルが3DSへ続々移植
そのほかに目に付いたのはWii Uの人気作の移植だ。近年任天堂は『ゼルダ無双』を、Wii Uからニンテンドー3DSへと移植していた。今回、新たに移植が発表されたのは『スーパーマリオメーカー』と『ヨッシー ウールワールド』だ。(UPDATE 2016/9/2 9:45 記事初版にて誤って『ドンキーコング トロピカルフリーズ』がWii Uからニンテンドー3DSへ移植されたとの記載がありました。訂正しお詫び申し上げます)
『スーパーマリオメーカー』の3DS向け移植作である『スーパーマリオメーカー 3DS』は、今年の12月1日に税別4700円で発売される。『スーパーマリオメーカー』は、国民的2Dアクションゲームである“スーパーマリオ”のコースをプレイヤーが作成できるという作品。活躍の場をWii Uからニンテンドー3DSへと移した今作は、単なる移植ではなく、ハードに合わせたアレンジが数々ほどこされている。大きな変更点としては、プレイヤーが作成したコースをオンラインに投稿できないという点がある。ただし3DS版はローカル通信に加えすれ違い通信によってコースを交換することが可能。さらに受け取ったコースをアレンジし「コラボコース」として保存することもできるとのこと。また、投稿はできないもののWii U版で作成されたコースをダウンロードして遊ぶことも可能となっている。Wii U版に収録されていた既存のコースやパーツはすべて収録されており、オンライン上で投稿できないことを除けば、完全版とも言えるタイトルに仕上げられている。
『ヨッシー ウールワールド』の3DS向け移植作は『ポチと!ヨッシー ウールワールド』として2017年1月19日に税別4700円で発売予定となる。Wii U版は2015年7月に発売されたタイトル。人気キャラクター「ヨッシー」を温かみのある毛糸の世界観で表現した2Dアクションで、同時発売の毛糸で作られたヨッシーのamiiboも話題を呼んだ。移植版となる今作では、『ヨッシーアイランド』などでおなじみのお馬鹿ながら憎めない“バカ犬のポチ”の専用コースなどが追加されている。ポチは、すでに編みぐるみのamiiboが発売されることも決定しており、今作においての注目キャラクターとなりそうだ。
このほか、国内では旧作をアレンジした初代『ポケットモンスター』とセットの限定販売となっていたニンテンドー2DSが、5色のバリエーションを揃え単品で発売されることが発表。すれ違い広場が新たなミニゲームを追加しさらなるパワーアップを遂げるなど、数々の情報が公開された。ほかにもアークシステムワークスからは、『Fallout Shelter』や『FTL : Faster Than Light』を彷彿とさせるようなシミュレーション『サバクのネズミ団』が発表されるなど小粒のタイトルも公開されていたので、気になった方はまた映像をチェックしてみてほしい。