Joy-Con 2マウス機能いきなり対応を目指すゲーム、“気合で”開発中。冗談か本気か分からない「Joy-Con合体マウス」もお披露目
Nitromeは4月8日、マウスパーティーゲーム『Mouse Work』を発表した。Joy-Con 2に搭載される新機能であるマウス操作をさっそく利用したタイトルとなっているが、その開発には"独自の工夫”がなされているようだ。

インディーゲームスタジオのNitromeは4月8日、マウスパーティーゲーム『Mouse Work』を発表した。対応プラットフォームはNintendo Switch 2(以下、Switch 2)。本作は、Switch 2のJoy-Con 2に搭載される新機能であるマウス操作をさっそく利用したタイトルとなっているが、その開発には”独自の工夫”がなされているようだ。
『Mouse Work』は、最大4人協力プレイ対応のパーティーゲームだ。プレイヤーはマウス(ネズミ)を操作し、数々のミニゲームに挑戦していく。本作に登場するミニゲームは多種多様で、デスクトップに執拗に登場するポップアップ広告を消していくものや、見覚えのある緑色の土管から出現するバスケットボールをリングに導くもの。ボルダリングや、宇宙を舞台としたシューティングゲームなど、幅広いジャンルのゲームプレイを内包している。これらのミニゲームはいずれもNintendo Switch 2のJoy-Con 2にて新たに搭載された「マウス機能」を活用したゲームとなっている(関連記事)。
そんなSwitch 2の「マウス機能」をフィーチャーした『Mouse Work』だが、実はSwitch 2の実機も開発機もないなかで開発されているという。コンソール向けのゲーム開発においては、プラットフォーマーから開発者向けに開発機が提供・販売されることが一般的。とはいえSwitch 2は新型ハードということもあり、開発機が提供されているのはまだごく一部の開発元に限られるようだ。そしてNitrome公式Xのポストによると、冗談か本気か分からないものの、本作は開発機がないのでPC用のマウスに従来機のJoy-Conを貼り付けた「Joy-Con合体マウス」を使って開発を行っているという。
NitromeはこのJoy-Con合体マウスを「フランケンシュタインJoy-Con 2」と冗談交じりに紹介している。動画を見る限り、マウスの挙動入力はそのままPC用のマウスから行われており、Joy-Conはくっ付いているだけの様子。普段もこのスタイルで開発されているかは不明ながら、もしかするとJoy-con 2の操作感覚を再現するための工夫かもしれない。また、前述したトレイラーはPCによって撮影されたものだという。同ポストでは任天堂の各公式アカウントに開発ツールの提供を願う一文も添えられており、開発環境の改善が願われるところだ。
そんな『Mouse Work』はSwitch 2のNintendo Direct放送直後にすぐさま発表されたことで話題となった。かなりのスピード感で発表された本作だが、その秘訣にはこれまでの開発経験が影響しているようだ。
Eurogamerによるインタビュー記事によると、本作の開発は「決め打ち」で行われていたという。1月のSwitch 2正式発表直後、映像からは「新型Joy-Conにマウス機能が搭載されるのではないか」といった推察もあった。これを受けて、4月2日の放送で公式に発表されるまでの間を待たず、すぐさま『Mouse Work』の開発に取り掛かったそうだ。それでもSwitch 2のNintendo Directに間に合わせるスピード感は驚くべきものだが、これまでに「1か月でブラウザゲームを開発した経験」があるため、本作の開発も難なく行えたとのこと。

そうして決め打ちかつ大急ぎで開発された『Mouse Work』はJoy-Con 2のマウス機能にすぐさま対応した珍しさなどですでに反響を得ており、狙いどおりの前評判を獲得しているようだ。とはいえ、現時点ではJoy-Con 2ではなくPC向けマウスあるいは“Joy-Con合体マウス”で開発が進められているようで、Switch 2発売後に実機を用いて調整予定の部分もあるのだろう。リリースへの期待が高まるところだ。
『Mouse Work』はNintendo Switch 2向けに発売予定。トレイラーの概要欄によると、本作はNintendo Switch 2発売後すぐの発売を予定しているとのことなので、続報に期待しよう。