Nintendo Switch 2「Joy-Con 2」のスティック、ドリフト防止に定評あるホールセンサー式ではないと判明。ただし任天堂は耐久性に自信
Nintendo Switch 2の専用コントローラー「Joy-Con 2」には、ホールセンサーが採用されていないようだ。とはいえ、任天堂はその耐久性に自信を覗かせている。

任天堂のNintendo Switch 2の専用コントローラーである「Joy-Con 2」は、マウス操作が可能になるほか、ゲームチャット機能にアクセスできるCボタンが搭載。また、本体にはマグネットでセットする方式が採用されるなど、前世代のJoy-Conからさまざま進化している。
進化といえば、特にNintendo Switchユーザーであれば、アナログスティックにも期待するところかもしれない。そのJoy-Con 2のアナログスティックについて、ホールセンサー式ではないことが明らかになり注目が集まっている。海外メディアNintendo Lifeが報じている。

Nintendo Switch 2のJoy-Con 2について任天堂は、開発スタッフインタビュー企画「開発者に訊きました」において、全部イチから作り直していると説明。アナログスティックに関しては、前世代のJoy-Conよりも大きくなり、動きは滑らかになっているという。また、耐久性も上がっているとのこと。
そのアナログスティックの耐久性に関連して海外メディアNintendo Lifeは、任天堂の米国法人Nintendo of Americaの製品開発販売担当バイスプレジデントNate Bihldorff氏とのインタビューの中で、Joy-Con 2ではホールセンサーを使用しているのかどうかを質問。すると同氏は、「ホールセンサー式のスティックではない(They’re not Hall Effect sticks)が、感触はとても良い」と回答した。なお同氏は、Nintendo Switch 2 Proコントローラーでの採用の有無に関しては言及を避けたそうだ。
アナログスティックにおけるホールセンサー(ホール素子)とは、搭載された磁石による磁界の変化を測定し、スティック操作を検出する電子部品だ。パーツの物理的な接触を伴わないことから、アナログスティックに触れていないのに勝手にスティック操作がおこなわれる不具合、いわゆるドリフト現象が発生しにくいとされ、周辺機器メーカー製のコントローラーを中心に近年採用例が増えている。

前世代のJoy-Conなどのアナログスティックには、内部の金属製ブラシパーツが導電性のパッドに接触することで操作の情報を伝える仕組みのものが搭載。一部では、磨耗によって発生した粉やパーツ内部に侵入したホコリなどがブラシパーツに付着することが、ドリフト現象の原因ではないかと指摘されている。それが事実かどうかはともかく、Joy-Conではドリフトの不具合報告が相次ぎ、任天堂を相手取った集団訴訟にも発展したことは記憶に新しい。それを受けてか任天堂は、海外ではドリフト現象の発生したJoy-Conを無償修理している(関連記事)。
こうした背景もあり、Joy-Con 2ではホールセンサー式のアナログスティックが採用されるのではとの見方もあったようだが、そうではないことが今回判明した。もっとも、「開発者に訊きました」において任天堂が耐久性の向上にあえて言及したということは、また別の手法でドリフトの問題を克服したのかもしれない。Nintendo Switch 2の発売後には、Joy-Con 2(やNintendo Switch 2 Proコントローラー)のアナログスティックにどのようなパーツが使用されているのか、また実際の耐久性はいかほどであるのか、ユーザーに検証されることになりそうだ。
Nintendo Switch 2は、6月5日発売予定だ。