映画会社「日活」がゲーム開発に参入へ、第1弾タイトルは「刺青」がテーマの抗争シミュレーションゲーム『刺青の国』


日本の映画製作・配給会社「日活」は、2016年からゲーム市場へと本格参入することを発表した。ゲームレーベル「SUSHI TYPHOON GAMES」を始動するほか、第1弾タイトル『刺青の国』を年内にリリース予定だという。1912年に創業し(当時社名は日本活動フィルム株式會社)100年以上の歴史を持つ日活が、新たにゲームの世界へと身を投じることになる。

戦前となる明治45年からの歴史を持つ日活は、特に経営面で波乱万丈な社史を刻んできた映画会社として知られる。過去100余年でアクションから”日活ロマンポルノ”など様々なジャンルの映画を製作。現在は日本テレビとスカパーJSATホールディングスの持分法適用会社であり、近年は「極道大戦争」「ガッチャマン」「ヤッターマン」などを製作した。2012年には株式会社サイオ(Xio)との共同事業として本格アニメーションカードRPG『マキナ×ドールズ』をリリースしたが、本格的なゲーム開発は今回が初参入となる。

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ゲームレーベル「SUSHI TYPHOON GAMES」
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『刺青の国』

ゲームレーベル「SUSHI TYPHOON GAMES」では、アクション、バイオレンス、ホラー、コメディなどエンターテイメント性の高い作品を世界に向けて配信してゆく予定だという。様々なプラットフォームでの展開を視野に入れていることも明らかにされている。その第一弾タイトルとなる『刺青の国』は、「自分の組織を育て、制圧地域を拡大させ、統一を目指す抗争シミュレーションゲーム」になるとのこと。詳細は順次伝えられる予定だが、タイトルにもある「刺青」がゲームのなかで重要な役割を果たしていると伝えられている。

海外では「Warner Bros.」がビデオゲームの制作部門を抱えており、『Batman: Arkham』シリーズや『Dying Light』といったオリジナルタイトルを手がけている。また日本では東映のアニメ制作部門である「東映アニメーション」が「プリキュア」関連のゲームを配信している。映画会社がゲームの制作部門を持つことは珍しくないが、基本的には自社の有名IPを利用する例が多く、日活が過去作品をベースにしたゲームを開発するのか、それとも完全オリジナル作品を手掛けるのかは気になるところだ。『刺青の国』はヤクザを想起させるタイトルとモチーフだが、日活は東映などと比較するとヤクザ映画に強かったわけでもない。

なお「SUSHI TYPHOON GAMES」レーベルは1月28日から29日に開催される「Taipei Game Show 2016」にて、『刺青の国』をビジネス向けに出展予定とのことで、これに合わせて新たな情報を聞くことができるだろう。