『マドリカ不動産』開発元の新作謎解きゲーム『ミスターエレベーター』は開発大詰め、来年春リリースへ。個性際立つ開発秘話と共に公式サイトお披露目
デベロッパーのギフトテンインダストリは12月26日、現在開発中のパズルアドベンチャーゲーム『MR. ELEVATOR(ミスターエレベーター)』の公式サイトを公開。本作のゲーム概要に加え、初期の企画書やプロトタイプなど、“普段はあまり表に出さない情報”が披露された。
本作は、エレベーターと音をテーマにした一人称視点の謎解きゲームだ。PC(Steam)/Nintendo Switch向けに、2025年春に配信予定。
『MR. ELEVATOR(ミスターエレベーター)』にてプレイヤーは、エレベーターに乗ってさまざまな世界を訪れることになる。エレベーターは当初は動かないが、ステージを探索して手がかりを探し、エレベーターのボタンや装置を特定の順序で操作することで、エレベーターが動いて次のステージへ進むことが可能。ステージは誰かの記憶が表現され、果てしなく長い廊下や広大な砂漠など不思議な光景が広がっている。そして記憶の深層階にたどり着き、物語の真実を明らかにすることを目指すのだ。
ゲームプレイは一人称視点が採用され、プレイヤーは左右の腕をそれぞれ操作可能。腕は、少し離れた場所であっても伸ばしていくことができ、「のびーるハンドシステム」と呼ばれている。それぞれの手を使ってボタンを押したり、アイテムを拾ったり、持ち物を組み合わせたりして謎を解くわけだ。また本作では、ステージにて聞こえる音から想像力を働かせる要素も存在し、プレイヤーは自身の耳を駆使することも求められるという。
今回公開された公式サイトでは、2021年秋のプロジェクト立ち上げから、これまでの紆余曲折が綴られている。当初は、過去の録音を収めた証言テープを聴き比べて真相を解き明かす「カセットテープ探偵」という企画から始まったという。その後、実際のカセットテープに録音された声を聞いてプレイする、宇宙船を舞台にした「ミステリーオデッセイ」と呼ばれるプロトタイプが制作。これで手応えを得たため、本作的にプロジェクトが動き出したとのこと。
本作は、シンプルかつカラフルなビジュアルスタイルが特徴のひとつ。これは「プレイヤーが見た目を想像する」ということを重視した結果で、初期のWindowsの「ペイント」アプリで描いたような画作りが採用されたそうだ。また、TRPG風のアナログカードゲームを作り、エレベーターを出てからの遊びのアイデアを検討したことも明かされている。このほかの詳しい内容は公式サイトをチェックしてほしい。
本作の開発元ギフトテンインダストリは、『マドリカ不動産』シリーズや『紙謎 未来からの想いで』といった謎解きゲームなどで知られるデベロッパーだ。これらの作品では、デジタルゲームでありながら、間取り図などを紙に印刷して楽しむアナログゲームの要素もあることが特徴。アナログカードゲームも手がけており、本作の開発においてはそうした同スタジオの強みが活かされていることがうかがえる。
『MR. ELEVATOR(ミスターエレベーター)』は、PC(Steam)/Nintendo Switch向けに、2025年春に配信予定だ。また公式サイトでは、先述した「ミステリーオデッセイ」など、プロトタイプとして制作されたアナログゲームが販売中である。