Microsoft、学校の授業で使える『Minecraft: Education Edition』を正式発表。今夏よりリリース開始、無料トライアルも展開へ
Microsoftは公式ブログ上にて、『Minecraft: Education Edition』を正式発表した。あわせて米国とフィンランドを拠点とする学習ゲーム開発企業「TeacherGaming」から、学習向けに調整した『Minecraft』として展開されていた「MinecraftEdu」を買収したことが明らかにされている。『Minecraft: Education Edition』は、この「MinecraftEdu」をベースに開発されてゆく予定だ。
学習向けに展開される『Minecraft: Educational Edition』では、授業の各テーマに沿って調整したサーバーマップ上にて、最大40人のクラスメイトたちが同時に『Minecraft』をプレイし学習することができる。対象となる科目は数学から物理、歴史に国語など限りは無く、『Minecraft: Educational Edition』を組み込んだ授業プランも用意される。
リリース時期は2016年の夏が予定されており、現時点では価格はユーザー1人につき年間5ドルのサブスクリプションモデルが想定されているという。すでに「MinecraftEdu」のライセンスを購入していたユーザーには、ローンチ時に1年間分のサブスクリプションが人数分だけ無料で提供される。
『SimCityEDU』などビデオゲームが学習向けに活用される例は珍しくないが、『Minecraft』のように幅広い年齢層、特に子供やライトゲーマー層に人気があり、かつサンドボックスなタイトルは他に見当たらない。実際、Microsoftが公式ブログ上で紹介しているように、『Minecraft』の学習利用は以前より世界各地で進められてきた。ニュージーランドのアルフリストン大学はオークランド博物館と協力し、『Minecraft』で1915年に起きた第一次世界大戦の「ガリポリの戦い」を学ぶことができるようにした。ミドルスクールにてコンピューター科学を、大学で都市計画を学ぶためなど、『Minecraft』はサンドボックスの特質を活かして様々な分野の学習で活用されている。
なおMicrosoftは2014年9月に『Minecraft』の開発元「Mojang」を25億ドルにて買収しており、今回さらに学習ゲーム市場にて展開されていた「MinecraftEdu」事業を買収した形となる。今回の買収額は明らかにされていない。