パブリッシャーのdid.lu incubatorは9月4日、オリジナルの物理駆動型車両でオートバトルを繰り広げるオンラインPvP『M4Arena』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。
『M4Arena』は、非同期型のオンラインPvPオートバトラーだ。プレイヤーの自由な発想でパーツを組み立てて自律走行車両をクラフトでき、それらを非同期で戦わせることができる。車両は物理演算に沿って走行、衝突、落下などの動作を行う。プレイヤーは、車両の重量や重心などの安定感と、推進力を考慮に入れつつパーツを選び繋ぎ合わせて1台の車両を作る。パーツには路面走行のためのタイヤ、重量を追加するための錘、ジェット噴射するポンプ、衝撃吸収用のシールドなどがある。
実際に車両を走行させられるのはバトル画面に遷移してからとなる。車両データを保存してバトルフィールドへ移動すると、最低50ドルからの掛け金を設定した上でバトルを開始できる。バトルそのものは、自律走行する車両同士が正面からぶつかり合い、押し合う形で自動的に進行する。相手車両をフィールド外へ押し出した側か、または制限時間経過後に相手領地のフラッグへの距離が近い車両が勝者となる。掛け金は、次のバトルでもベットできるほか、稼げば稼ぐほどプレイヤーランクが上昇していくようだ。
本作の車両クラフトは、『Fantastic Contraption』シリーズの初期作品を彷彿とさせるものとなっている。この作品は、2008年ごろにNorthway GamesによってFlashで制作されたWebブラウザゲームで、現在はSteamにて『Fantastic Contraption Classic 1 & 2』としてプレイ可能。パーツを配置し、剛性・弾性のあるパイプで接続して自律走行車両をクラフトできるシミュレーションゲームで、物理演算を駆使した車両の挙動が特徴となっていた。同作は1200万個もの自作車両がサーバー上に保存されたという、多くのプレイヤーに遊ばれた人気作だ。
『Fantastic Contraption』は、クリアの条件が「赤いボールをゴールエリアまで運ぶ」というパズル性の高いものであった。同作の影響を受けたとみられる『M4Arena』ではユーザーがクラフトした車両同士を直接ぶつけて戦わせるといったゲーム内容となっているようだ。
本作のデベロッパーであるVelvetlobsterは個人ゲーム開発者。itch.ioにて本作のデモ版と思われるフリーブラウザゲーム『Marine Mecha Mayhem Madness』を公開中。このほかにも、多数のフリーブラウザゲームを単独で制作している。
『M4Arena』はPC(Steam)向けに2024年内配信予定。