コナミ、「The Game Awards」への小島秀夫監督の参加を従業員契約に基づき断る。『MGSV』はアクションADV賞を獲得、Cliffy Bは公然とブーイング

本日開催された「The Game Awards」にて司会役のGeoff Keighley氏は、コナミ法務部が従業員契約に基づき同イベントへの小島秀夫監督の参加を断ったと明らかにした。

本日開催された「The Game Awards」にて司会役のGeoff Keighley氏は、コナミ法務部が従業員契約に基づき同イベントへの小島秀夫監督の参加を断ったと明らかにした。同イベントでは『METAL GEAR SOLID V』が「ベストアクション/アドベンチャー賞」を受賞していたが、トロフィーの贈呈は英語版『MGSV』にてスネーク役を担当しているキーファー・サザーランド氏が対応していた。「The Game Awards」はスタイルや名前を変えながら米国で毎年開催されてきた年末最大のゲームアワードイベントで、このコナミの対応には大きな批判が集まりそうだ。

Keighley氏はイベント中に小島監督が登場しなかった経緯を明らかにしたあと、Twitter上で小島秀夫監督のアカウントへと「おめでとう小島秀夫、友人である君に会えなくてみんな悲しんでるよ」とコメントした。Keighley氏は先日から今日のイベント開始前まで小島氏の登場に関しては示唆的な発言を続けていたが、実際には登場することはなかった。

今回の「The Game Awards 2015」に登場し、小島氏と交友関係があったことでも知られるCliff Bleszinski氏は、Twitter上で「ちょうどいまここでブーイングを始めたところだ。Geoff Keighleyが語ったように、The Game Awardsは君を愛している」と伝えている。

2015年3月に小島プロダクションがコナミの本部へと統合されて以降、小島秀夫監督のメディア露出が減ったのは明らかだったが、ゲーム業界最大級のアワードイベント「The Game Awards 2015」にも登壇できないというのは、あまりにも厳しすぎる契約内容だと言わざるを得ないだろう。「The Game Awards」直前に国内で開催された「PlayStation Awards」でも小島秀夫監督は登場せず、コナミの代表者が登壇する様子が映しだされていた。『MGSV』が2015年を代表する作品として各賞を獲得するなか、それを生みだした小島監督の姿が見られない日々が続いている。

今年10月20日には、米国のザ・ニューヨーカー誌が小島秀夫監督がコナミから退社したと報道し、記者が送別会のものとされる写真を公開していた。一方でコナミは小島監督は休暇中であるとコメントし、退社したとのザ・ニューヨーカーの報道を否定していた

【UPDATE 2015/12/4 14:15】 小島秀夫監督はTwitter上にて「ありがとうございました。」と短いメッセージを送っている。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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