宇宙開発ゲーム『Kerbal Space Program』 自作宇宙船を3Dプリントし販売するサービスが開始

サンドボックスゲームの新たな楽しみ方となるかもしれない。宇宙開発ゲーム『Kerbal Space Program』にて、プレイヤーが作った宇宙船を3Dプリントし販売するサービスが開始された。3Dプリントの新興企業Eucl3Dが協力し、価格は99ドルから。同社の公式サイト海外フォーラムRedditなどにて発表されている。

 


自分の宇宙船を3Dプリントモデルに

 

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『Kerbal Space Program』は、メキシコのゲームデベロッパーSquadが開発を続けている宇宙開発シミュレーションゲームだ。どこか間抜けな宇宙人種「Kerbals」のために、プレイヤーはKerbol星系を舞台に宇宙開発を指揮することになる。宇宙センターを運営しつつ任務をクリアしてゆくキャリアモードにくわえ、宇宙船を自由に開発し飛ばすサンドボックスモードがある。後者は様々なパーツを組み合わせて宇宙船を作ることが可能であり、宇宙船以外の乗り物も作れてしまうなど、その自由度の高さも魅力だ。

Eucl3Dのサービスでは、プレイヤーが提出した宇宙船の設計図ファイル(.craft)を元に、宇宙船をプリントアウトする。ローンチクランプやロングガーダーなど、一部のパーツは強度的に再現できないが、ほぼプレイヤーが思い描いた姿と着色にて宇宙船は作り上げられる。値段は全長約8インチで99ドル、約10インチで140ドル、12インチ以上で200ドルで、それぞれ出荷費用込み。ただし、出荷対象地域は米国内のみ。

 

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海外フォーラムRedditにてEcul3Dが語ったところによれば、素材はプラスチックではなくサンドストーン製になるという。全体的に見ると、RedditでのEucl3Dへの反応はあまりよろしいものではない。まず最低99ドルという価格が高いとの指摘がある。ソーラーパネルおよび着陸用ギアなど、アニメーションパーツを再現できるのかについてはプレイヤーらが何度も質問しているが、Eucl3Dは曖昧な回答を繰り返している。

Eucl3Dは『Kerbal Space Program』だけでなく、スマートフォン向けMOBA『Vain Groly』とも協力しており、今後様々なビデオゲームの3Dプリントモデルを製作してゆく考えのようだ。Eucl3Dが今回の『Kerbal Space Program』でのサービスにて成功するかは未知数だが、自分がゲーム内で作った作品を実物化してくれるサービスは、サンドボックスゲームの新たな楽しみ方として興味深い。過去には『Minecraft』でユーザーが独自に3Dプリントモデルを作り上げた例があるが、今後はもっと気軽にゲーム内の創作物を手に取ることができるようになるかもしれない。

 

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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