『Doom』をローグライク化したファン作品の精神的続編『Jupiter Hell』Kickstarterキャンペーンを来週開始
ポーランドのインディースタジオChaosForgeは11月7日、SFローグライクゲーム『Jupiter Hell』の開発資金を募るKickstarterキャンペーンを11月15日に開始すると発表した。同スタジオはFPSタイトル『Doom』をローグライクRPGに作りかえたファンゲーム『DoomRL(Doom, the Roguelike)』を2002年にリリースしているが、本作はその精神的続編だという。
『Jupiter Hell』では、宇宙海兵隊であるプレイヤーが木星の衛星を舞台にたった一人でモンスターの軍勢と戦う。前作にあたる『DoomRL』はASCIIテキストのみで表現され、のちに『Spelunky』の作者として知られるDerek Yu氏が手がけたグラフィックパックによって『Doom』風の見た目に進化したが、『Jupiter Hell』では3Dグラフィックになってより現代的な表現になった(もちろん『Doom』の意匠は使用していない)。
ChaosForgeは本作が伝統的なローグライクゲームになるとうたっている。バトルはターンベースでおこなわれ、マップ内の移動はグリッドベースだ。見下ろし視点で描かれるマップはプロシージャル技法でプレイするたびに自動生成される。そして死んだら最初からやり直しになるパーマデスを採用してリプレイ性を高めている。本作の世界観は1990年代のSFゲームを意識したものになるが、UIは現代のゲーマーにも受け入れられるよう、わかりやすくスムーズな操作性を取り入れているという。ちなみにキャラクターの声は『Mass Effect』シリーズの主人公ジョン・シェパード少佐の声優として知られるMark Meer氏が担当する。
ゲーム中にはさまざまな敵モンスターが登場し、強力なボスとの対決も複数用意される。それに対しプレイヤーキャラクターはツリー形式で能力を強化していく。使用する武器やアイテムは、ショットガンやチェーンソーなど1990年代のシューティングアクションゲームを意識したものになるそうだ。本作は通常の難易度のほかに高難易度モードもそなえており、プレイヤーのレベルに合わせた楽しみ方が可能だ。このほか、本作のために開発したゲームエンジンはアニメーションの遅速に柔軟に対応することが可能で、プレイヤーそれぞれが好むゲームスピードでゲームをプレイすることができるという。
本作の開発は2013年頃から少しずつ進められ、ゲームエンジンなどゲームのコアになる要素が固まってくるにしたがって開発が加速していったそうだ。そして開発スタッフを増員して万全の体制を整えたうえで、11月15日から開始するKickstarterキャンペーンに臨むことになった。本キャンペーンが成功した場合はWindows/Mac/Linux向けに発売される予定だ。発売時期は現時点では未発表。