FPSの帝王『DOOM』のジョン・ロメロ、”新作シューター”を開発中。楽しげに「誰も見たことが無いようなアイディアある」とアピール

『DOOM』のゲームデザイナーとして知られるジョン・ロメロ(John Romero)は、海外の業界メディアDevelopに対し、十数年来となる新作シューターの開発に現在取り組んでいることを伝えた。

『DOOM』のゲームデザイナーとして知られるジョン・ロメロ(John Romero)は、海外の業界メディアDevelopに対し、十数年来となる新作シューターの開発に現在取り組んでいることを伝えた。ロメロは2014年にも同様の発言をしていたが、新作シューターの件について触れるのは約2年振りだ。ロメロは「見たこともないようなゲームになる」と楽しげに新作プロジェクトについて語っている。

ジョン・ロメロはかつてid Softwareにジョン・カーマックらと共に在籍していたゲームデザイナーであり、FPS史を語る上では外すことのできない重要人物だ。1990年代にFPSの始祖である『Wolfenstein 3D』から初期の『DOOM』シリーズ、さらには初代『Quake』などの開発に参加。id Softwareから独立したあとは、1996年にIon Stormを設立した。しかしIon Stormの運営問題やFPS『Daikatana』の商業的失敗によりロメロは大きく評判を落とし、以降はモバイルゲームなど小規模なプロジェクトに関わっている。

2014年にロメロは海外メディアJoystiqのポッドキャストに出演し、2000年にリリースされた『Daikatana』以降となる新作シューターの開発に取り組んでいることを当時明らかにしていた。それから約2年ほど続報がまったくなかったのだが、ロメロが現在も(同一作品かは不明だが)新作シューターの開発を続いていることが今回明らかにされたというわけだ。

48歳になってもなお続くシューター道

スイスのチューリッヒにて開催されたゲームフェス「Ludicious」にてジョン・ロメロは、「これについて語りたくはないんだ、本当にクールなアイディアだからね、とてもユニーク。僕がいままで見たことがないようなゲームだよ」とコメントし、ありきたりなシューターでは無く独自のアイディアを有した作品となることを楽しげに強調した。また妻のブレンダ・ロメロも新作について触れ、現在は10人ほどの人たちによってプロジェクトが進められていることを明かしている。

なおロメロは、現在進めているもの以前にもまったく異なるシューター作品のコンセプトが存在していたことを明らかにしている。こちらの作品はすでにコンセプトアートが複数存在している状況で、どうやら現在進めているプロジェクトが完結すれば着手したいと考えているようだ。

先日には初代『DOOM』の新たなレベルを公開し話題を集めたジョン・ロメロも48歳だが、シューター追求の道はまだまだ終わりそうにない。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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