昨今のインディーゲームのムーブメントは、Xbox LIVEやSteamなどの発展と共に成長してきた。『Minecraft』や『Terrarria』など一部の人気タイトルを除けば、現在でもインディーゲームのビジネスモデルはデジタルダウンロード販売が主流である。一方、英国で展開する主要な小売店の幹部らは、インディーゲームのパッケージ販売にはまだ大きなチャンスがあると語る。海外の大手流通メディアMCVが取材し報じた。
イギリスを本拠地にさまざまな商品とショップを展開しているTescoのゲームバイヤーJon Ferdenzi氏は、「インディーゲームで最大限の売り上げを出すのなら、リテール(パッケージ版)には沢山のチャンスがある」と語る。「実際、パッケージ版を販売するのはとても良いアイディアだと思う。特にプレゼントシーズンのスーパーマーケットにとってはね。基本的に価格が低いから、ほかの商品と一緒なら、大きな購入価値が付加できるだろう」。Tescoはゲームのみを販売するショップは有していないが、逆に低価格なインディーゲームならば、ほかの商品と共に買うシーンもあると考えているようだ。
ShopToはビデオゲームやPC、テレビなどを販売する小売店だ。コマーシャル部門ヘッドAlison Fraser氏は、ShopToが予約販売に重きを置くショップだとした上で、「インディータイトルに需要があることは直ぐにわかったよ」と語る。大型タイトルのリリースが無い時期には、パッケージゲームを陳列する棚だけではなく、サイトのプロモーションや顧客に情報を伝えるソーシャルメディアなど、さまざまな部分を埋めることができる存在にもなると説明する。
イギリス最大のゲーム専門店GAMEのCharlotte Knight氏は、GAMEが幅広いゲーミングの商品を提供することに集中しているとし、新たなパートナーシップはいつでも開いていると付け加えた。同じくゲームショップチェーンのHigh Streetも、『Minecraft』や『Terraria』の人気が、インディーゲームの証明になっていると続けている。「一部の顧客は現在もディスクで所有したいと思っている」。
スタジオの規模や開発資金の面を考えれば、当然全てのインディーゲームがパッケージ版を発売できるわけではなく、顧客がインディーゲームに注目を示すのかも未知数だろう。とはいえ近年では、『Minecraft』や『Terraria』だけではなく、『Hotline Miami』や『Shovel Knight』など、インディーゲームのパッケージ版リリースが増えつつある。