極限学園防衛生活ゲーム『ハンドレッドライン(ハンドラ)』、Steam/Switch以外の他ハード展開は当分ないと明言。違うところに注力したいから
発売前日にあらためて他ハード展開が当分ないことを強調している。

ゲームクリエイターの小高和剛氏は4月23日、発売迫る『HUNDRED LINE -最終防衛学園-』について、他機種への展開は当分ないと明言した。まずはゲームのブラッシュアップなどに専念するようだ。
『HUNDRED LINE -最終防衛学園-』は、最終防衛学園に集められた15人の少年少女が100日間の防衛戦を繰り広げる、“極限”と“絶望”のADV+SRPGである。『ダンガンロンパ』シリーズ主要開発者が独立して設立したトゥーキョーゲームスと、メディアビジョンが開発を担当する。対応プラットフォームはPC(Steam)およびNintendo Switch。
本作の主人公・澄野拓海は、住居がすべて団地で構成された市街地「東京団地」で暮らす、極普通の高校生だ。彼は家族や幼馴染のカルアと共に、平凡な日常を過ごしていた。しかしある時、東京団地に正体不明の襲撃者が現れる。とあることをきっかけに眠る拓海。彼が目を覚ますと、消えない炎に包まれた最終防衛学園へとやってきていた。特別防衛隊に任命された15人の学生が、正体不明の敵「侵校生(しんこうせい)」から学園を100日間守り抜く、絶望に染められた学園生活が繰り広げられる。
本作はNintendo Directでお披露目され、のちにPC(Steam)/Nintendo Switchで発売されることが発表された。現状の対応プラットフォームはPC(Steam)/Nintendo Switchのみ。他ハード展開をめぐって小高氏は、『HUNDRED LINE -最終防衛学園-』の移植についてたびたび否定してきた。発売前日にあらためて他ハード展開が当分ないことを強調している。
ようするに他ハードに展開するにあたって、将来的な可能性をまったく否定しているわけではないながら、当分はなく、ゲームの操作性向上や他言語追加を優先するようである。その流れで、今はPC(Steam)およびNintendo Switchで遊んでほしいとしている。
こうした否定の背景には、『超探偵事件簿 レインコード』のプラットフォーム展開の流れが見え隠れするかもしれない。小高氏およびトゥーキョーゲームスは前作『超探偵事件簿 レインコード』においても最初はNintendo Switchで発売していた。小高氏は『超探偵事件簿 レインコード』PR展開時のメディアインタビューなどで「他ハード展開はない」と断言(インサイド) 。ただその2年後に『超探偵事件簿 レインコード プラス』がPlayStation 5/Xbox Series X|S/PC(Steam)で発売。それゆえに『HUNDRED LINE -最終防衛学園-』でかねてより伝えられてきた他ハード移植否定について疑う人もいるわけだ。
一方で今回については前回の否定コメントとはまた違った意味をもちそうだ。『超探偵事件簿 レインコード』はスパイク・チュンソフトのIPであったのに対し、今回の投稿では『HUNDRED LINE -最終防衛学園-』が自社IPであることが強調されている。より主導権がトゥーキョーゲームス側にあるわけだ。今回の声明で小高氏は本作について「初めての自社IP」としている。また、他ハード移植について完全には否定していない。前回の否定とはまた違う立場やニュアンスになるだろう。業界では複数プラットフォーム展開が主流なのでいつか他ハードで出る可能性もゼロではない。しかし少なくとも当面は想定されていないようである。
『HUNDRED LINE -最終防衛学園-』はPC(Steam)およびNintendo Switch向けに4月24日発売予定だ。体験版も配信中である。