CD Projektが運営するPCゲーム配信プラットフォーム「GOG.com」は、各種タイトルを格安で販売する夏のセール「The 2016 Summer Sale」をスタートした。今回のセールの目玉としては、クライアント「GOG Galaxy」をインストールすると、無料で『System Shock 2』が入手できる。期限は48時間以内とされており、日本時間では6月10日金曜日の午後10時まで。興味のあるユーザーは試しに「GOG Galaxy」をダウンロードしてみるといいだろう。
『System Shock 2』の無料配布は、現在ベータテスト中の「GOG Galaxy」のストレステストの報酬として受け取ることができる。まずこちらの公式ページから「GOG Galaxy」をインストールしたら、最初に表示されるストアのトップページから「CLAIM YOUR COPY」ボタンを押すだけ。ライブラリに『System Shock 2』が表示されているはずだ。
なお「GOG.com」では『Rebel Galaxy』や『Homeworld Remasterd Collection』、『The Witcher III Wild Hunt』といった大型タイトルの値引きも実施されている。また「GOG.com」は先日、Steamライブラリからの無料ゲームインポート機能「GOG CONNECT」も発表したばかりで、それを試すつもりで「GOG.com」のアカウントを作るのもいいかもしれない。
1999年に発売された『System Shock 2』は、のちに『BioShock』シリーズを手がけたIrrational GamesとゲームデザイナーのKen Levine氏が手がけたSFテーマの一人称視点RPG。プレイヤーはコールドスリープから目覚めた1人の兵士となり、謎の生命体によって支配された宇宙船を探索、なぜこのような事態が起きたのか真相を解明することになる。前作にも登場したAI「SHODAN」は『System Shock』シリーズを象徴するキャラクターで、今作でも物語の鍵を握る重要な存在だ。グラフィックやUIは古臭いものの、閉鎖空間内で描かれる極限のホラー体験や自由度の高いゲームプレイは、今プレイし直しても楽しめる水準に仕上がっている。
また、『System Shock 2』はのちに開発される『BioShock』の源流になった作品で、そういう意味でもプレイする意義のある作品といえるだろう。プレイヤーを自由に成長させることができるRPGシステムに、限られたリソースをどう使うかという戦略性、1つの問題に対してハッキングや戦闘などさまざまな解法が用意されている点など。また、録音された音声を聞いて事件が発生した当時の状況を調べるといった『BioShock』の要素も、『System Shock 2』ですでに存在している。
なお現在、『System Shock』シリーズのIPは米国のデベロッパーNight Dive Studiosが保有しており、初代『System Shock』の完全リマスター版や続編『System Shock 3』の開発が予定されている。今後もこれらの作品を追うつもりなのなら、今のうちに『System Shock 2』をプレイしておくべきだ。