米国のゲームレンタル「GameFly」、Amazon Fire TVを使用するゲームストリーミングサービスを開始
米国のゲームレンタル企業「GameFly」は、独自のゲーミングストリーミングサービスをスタートした。サービスを利用するためには「Amazon Fire TV」が必要であり、現時点で日本国内からは利用することができない。現在紹介されているラインナップにはハードコアゲーマー向けのタイトルも並んでおり、今後の展開次第ではソニーの「PlayStation Now」サービスと競合することになりそうだ。
Amazon Fire TVでゲームストリーミング
GameFlyはクラウドゲーミングサービスを展開していた「Playcast Media System, Inc」を買収し、その技術を活用して独自のストリーミングサービスを米国内で始める。必要なものはHD対応テレビ、Amazon Fire TV、そしてAmazonのアカウントで、GameFlyの配信するストリーミングアプリを使用して、ゲームをダウンロードやインストールすることなく遊ぶことができる。
コントローラーはXbox 360およびLogitechのF-310とF-710に対応しており、最低10Mbps以上のインターネット接続が推奨されている。5GHzのWi-Fiサービス(802.11n、802.11ac)もサポートしているとのことだ。
ハードコアゲーマー的にはやや魅力不足だが
現時点ではアクションやアドベンチャーといったジャンル毎のゲームパックが提供されている。たとえば「アクションパック」は『F.E.A.R. 3』、『Operation Flashpoint: Dragon Rising』、『Red Faction: Armageddon』、『Red Faction: Guerilla』、『Mafia II』、『Sleeping Dogs』と『Hitman』の7タイトルが収録され、価格は月額6.99ドルだ。同じく月額6.99ドルの「アドベンチャーパック」には、『Batman Arkahm』シリーズ全3作や『Darksiders』シリーズ2作など、全7タイトルが収録されている。このほかにも16タイトルを収録したゲーマーパックが月額9.99ドル、LEGOゲームを収録したLEGOパックが月額9.99ドルで提供されている。
ハードコアゲーマーであれば「もうプレイしたし持っている」と言いたくなるような少し古いタイトルばかりではあるが、Amazon Fire TVを利用しておりゲーミングハードを所有していないというユーザー層を考えれば、十分に勝算のある価格帯とラインナップであると見れるだろう。まだPlayStationプラットフォームに広がるゲーマー向けにしかサービスを展開していない「PlayStation Now」に対し、GameFlyは先んじてカジュアル層を取り込む姿勢を見せている。かつて最大手だった「Gaikai」や「OnLive」がソニーに買収されたクラウドゲーミング業界だが、まだまだひと波乱ありそうだ。