『ぎゃる☆がん だぶるぴーす』女の子の服が透ける1万円のDLCは欧州で未発売、おふざけ価格がルール違反

美少女シューティングゲーム『ぎゃる☆がん だぶるぴーす』の北米・欧州向けローカライズ販売を担当するPQubeは、国内で超上級者向けに1万円で販売されているダウンロードコンテンツ「フェロモンZ」が、欧州では発売されない理由を明らかにした。

美少女シューティングゲーム『ぎゃる☆がん だぶるぴーす』の北米・欧州向けローカライズ販売を担当するPQubeは、国内で超上級者向けに1万円で販売されているダウンロードコンテンツ「フェロモンZ」が、欧州では発売されない理由を明らかにした。先日、北米ではすでに販売されているにも関わらず、先にゲーム本編がリリースされた欧州では未発売のままであったことから、一部のユーザーから不満が寄せられていた。海外メディアの問い合わせに対して、PQubeの担当者が欧州で販売できない事情を説明している。

 

1万円でギャルのパンティーまる見え

2011年に発売された『ぎゃる☆がん』の続編
2011年に発売された『ぎゃる☆がん』の続編

『ぎゃる☆がん だぶるぴーす』は、2015年8月にアルケミストから、PlayStation 4およびPlayStation Vita向けに発売された3D・眼(ガン)シューティングゲーム。主人公「久時 峰大」(くどき ほうだい)が、度し難い衣装やけしからんポーズで誘惑してくる女の子たちを、通称「フェロモンショット」と呼ばれる眼力で昇天させながら、意中のヒロインへ想いを伝えにいくという内容。2011年に発売された『ぎゃる☆がん』の続編にあたる。海外向けにはPQubeから、欧州で2016年7月22日、北米で8月2日にリリースされた。

本作には、「ご奉仕メイド服」や「あの夏の白ワンピ」といったマニアックな着せ替え衣装が、有料ダウンロードコンテンツとして豊富に用意されているほか、もっとディープに遊びたいという度し難いユーザーのために、“まったくもって一般向けではない”超上級者向けのアイテムも販売されている。貧乳は正義と言わんばかりに全ての女の子の胸がぺったんこに視えるアイテム「天使のまな板」や、その反対に夢がたっぷり詰め込まれてはち切れんばかりの巨乳に視える「悪魔の肉まん」。中でも特筆すべきは、透視ズーム時の透過率が100パーセントになり下着まる見えの最強アイテム「フェロモンZ」だ。販売価格は税別で1万円。もちろん、北米のPlayStation Storeでも、89.99ドルで販売されている。

先日、欧州に先立って「フェロモンZ」がすでに北米で発売されていることに関して、ユーザーからTwitter上で質問が寄せられた際、PQubeはSony UKが同コンテンツを快く思っていないとだけコメント。事実上の未発売を示唆していた。その理由に関して問い合わせたTechRaptorによると、PQubeの担当者は次のように説明している。「基本的に問題は価格設定にあります。価格設定がDLCの知覚価値に相当しなかったのです。ヨーロッパには米国や日本とは異なる一連の規則があり、弊社はDLCの値段を好き勝手に変更することも認められていません。厳密には欧州で発売することも可能です。しかし、その為には極めて低下価格に設定しなければならないでしょう」。

女の子を眼力で昇天させるシューティングゲーム
女の子を眼力で昇天させるシューティングゲーム

「一部地域だけで価格を変更しては些か公平性に欠けることに加えて、全面的に価格を下げてしまっては、ちょっとしたおふざけであり実際にユーザーが購入することは想定していないという、このDLC本来の意図を無視してしまうことになります。以上の理由から、欧州におけるリリースを見送るという決定にいたりました」。そもそも「フェロモンZ」は、開発元のインティ・クリエイツがジョークコンテンツとして用意したものであり、販売促進を目的としていないことから、法外ともいえる価格が設定されているという事情がある。このおふざけ価格が、消費者を保護するためのルールに抵触してしまったというわけだ。決して、凝視するだけでギャルの下着がまる見えになる“けしからん”アイテムが、英国紳士の精神に反したというわけではない。

先日には、北米版『ぎゃる☆がん だぶるぴーす』のパッケージにレイティングの印刷ミスが見つかったことで、全年齢対象の性的コンテンツというシュール表記が話題になった。それ以前には、オーストラリアで唯一本作の販売権を持つ大手小売業社、EB Games Australiaが本作の在庫を一斉に回収し始めたために、同国ではPlayStation Storeからダウンロード購入する以外での入手手段がなくなった。今回、「フェロモンZ」の欧州未発売が議論の的になった背景には、オーストラリアに端を発するユーザーの疑念もあったことは間違いないだろう。

Ritsuko Kawai
Ritsuko Kawai

カナダ育ちの脳筋女子ゲーマー。塾講師、ホステス、ニュースサイト編集者を経て、現在はフリーライター。下ネタと社会問題に光を当てるのが仕事です。洋ゲーならジャンルを問わず何でもプレイしますが、ヒゲとマッチョが出てくる作品にくびったけ。Steamでカワイイ絵文字を集めるのにハマっています。趣味は葉巻とウォッカと映画鑑賞。ネコ好き。

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