ウクライナの独立系デベロッパーFogwares Gamesは、新作オープンワールドゲーム『The Sinking City』を正式発表した。作家H.P.ラヴクラフトと彼の「クトゥルフ神話」をベースとしたタイトルとなっており、プレイヤーは私立探偵となってオープンワールド環境の都市を調査することになるという。トレイラーやゲームプレイの詳細は明らかにされていないが、スクリーンショットやアートワークが披露されている。
時は1920年代。ゲームの舞台となるのはアメリカ合衆国の北東の地ニューイングランド、マサチューセッツ州オークモント。私立探偵となったプレイヤーは、なぜか水位が高まり沈没しつつあるこの町を調査し、水位が上昇する秘密と隠された真実にたどり着かなければならない。
Frogwareといえば、2000年に設立されて以降、長くにわたり推理アドベンチャーゲーム「シャーロック・ホームズ」シリーズを手がけてきた開発スタジオだ。今作『The Sinking City』でも主人公は私立探偵とされており、今までになかったミステリー色の強いH.P.ラヴクラフトとクトゥルフ神話の世界が楽しめるかもしれない。一方でアートワークやスクリーンショットでは、操作キャラクターらしき人物たちが銃を所持している様子も確認でき、アクション要素も予感させてくれる。
2014年9月にリリースされた『Sherlock Holmes: Crimes and Punishments』は高い評価を獲得。現在は最新作『The Devil’s Daughter』が開発中
実はFrogwareは、もとはクトゥルフ神話の新作アドベンチャーゲーム『Call of Ctuluhu』を開発する予定だったスタジオでもある。ただこの『Call of Ctuhuhu』の開発担当は、後にフランス・パリに位置するデベロッパーCyanide Studioへと変更されていた。Cyanideは『Blood Bowl』や『Of Orcs and Men』を手がけてきた、3Dアクションゲームに強いスタジオ。アドベンチャーに強いFrogwaresの『The Sinking City』と、アクションに強いCyanideの『Call of Ctuluhu』が、それぞれどのような作品となるのかは興味深い。H.P.ラヴクラフトファンは、同時に2つもラヴクラフティアンなゲームが登場することを喜ぼう。
『The Sinking City』は現時点でリリース時期も明らかにされていないが、来週から開催予定の「GDC 2016」にてデモが公開予定という。その際のさらなる情報公開に期待しておこう。