GIANTS Softwareは10月7日、農業経営シミュレーションゲーム『Farming Simulator 17』に実装されるMod機能の概要を公開した。本タイトルはシリーズで初めてコンソール版(PlayStation 4/Xbox One)でもModの導入に対応する。
上に掲載したのは「Mod Hub」のスクリーンショット。本タイトルでModを扱う際はこのメニューから始めることになる。トラクター・収穫機・マップ・オブジェクトなど、その時点で利用可能なModをブラウズできる。新着順・ダウンロード数順・ユーザー評価順にソートされたリストを閲覧することも可能だ。
それぞれのModのページには、その説明とともにスクリーンショットとユーザー評価が掲載されており、気に入ったModが見つかればすぐにダウンロードすることができる。Modのユーザー評価はFarming Simulator公式サイトから入力できるようになっている。ユーザーによって制作・投稿されたModはこの公式サイトのBetaカテゴリに一旦分類され、GIANTS Softwareによる承認を受けた後にそれぞれのModの種類に応じたカテゴリに正式リリースされる仕組みだ。
そしてPlayStation 4/Xbox One版でも同じようにModが提供される。GIANTS Softwareは現在Mod制作チームと協力して取り組んでおり、発売日時点でおよそ25種類のModをコンソール向けに用意できる見込みで、その後も定期的に追加していく予定だ。コンソール版のModはすべて無料で提供され、マルチプレイでの利用もサポートされるという。
ソニーとマイクロソフトの協力によって実現したコンソール版でのMod対応だが、いくつか独自の制限があり、ユーザーコミュニティによってコンソール向けに制作されるModはリリース前に必ずGIANTS Softwareによるチェックを受ける。
まず車両や機械のModは『Farming Simulator 17』が正式にライセンスを取得しているメーカーのブランド名を使うか、ブランド名を何もつけないようにする必要がある。これは実在の製品を再現するModを念頭に置いたものと思われるが、GIANTS Softwareとの交渉次第ではこの限りではないようだ。そして車両を自動化して動かすなど、ユーザーが作成したスクリプトを実行するModはコンソール向けには一切許可されない。なおPlayStation 4版、Xbox One版ともにModのインストールサイズは合計4GBまでに制限される。(ちなみにXbox One版『Fallout 4』では上限2GBで、Bethesda Softworksは緩和を求めている)。
PC版とコンソール版のModはまったく同じファイルフォーマットで制作できるため、こういった要件を満たす限り、全プラットフォーム対応は非常に簡単だという。
コンソールでのMod対応はBethesda Softworksが積極的に取り組んでいるが、業界全体としてはまだ始まったばかりだ。Modの制作は基本的にPC版のユーザーコミュニティ頼りにならざるを得ないことや、上にも挙げたコンソール版独自の制限など、タイトルによってそのハードルの高さはまちまちだろう。しかしマイクロソフトはもとより、先日PlayStation 4版『Fallout 4』と『The Elder Scrolls V: Skyrim Special Edition』のMod対応が一転実現する運びになったことから、現在ではソニーも前向きに取り組んでいるとみられ、対応するタイトルが今後さらに増えることが期待される。
『Farming Simulator 17』はWindows/Mac/PlayStation 4/Xbox One向けに10月25日に発売。国内ではSteam版が発売予定で、日本語表示にも対応するようだ。