『Fallout: New Vegas』をベースにした 大規模Mod「Fallout: Lonestar」が製作中

『Fallout: New Veggas』のMod「Fallout: Lonestar」が製作中だ。ファンメイド作品でありながらも、ミッションやストーリーを追加するような内容ではない。

Fallout: New Veggas』のMod「Fallout: Lonestar」が製作中だ。ファンメイド作品でありながらも、ミッションやストーリーを追加するような内容ではない。新たな舞台と設定が盛りまれ、本編からは完全に独立した作品となっている。今週、同Modの公式Webサイトがオープンし、デベロッパーダイアリー第1弾が公開された。

 


舞台は2231年のテキサス州

 

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『Fallout 3』がワシントンD.C.、『Fallout: New Vegas』が複数の州にまたがるモハーヴェ砂漠であるのに対し、「Fallout: Lonestar」はテキサス州が舞台の作品だ。『New Vegas』から50年前の2231年、核によって荒廃したテキサス州である。数点のコンセプトアートを見るかぎり、特定の地域では西部劇の情緒が戻りつつある。スーパーミュータントでありながら正義の保安官を自負する「Sherf」や、強盗団を率いる「Ebru」などのコンパニオンが登場する。

現実世界のテキサス州では2014年現在も石油が産出されているが、「Lonestar」の世界では2030年ごろに油田が枯渇している。国境に接するメキシコでは、カルテルがドラッグではなく石油パイプラインや製油所を占拠する事態となった。米国はこの事態に対し、2050年にブラックベリー作戦を発動し、民間軍事企業を利用して12の製油所を占領した。

その後、テキサス州はペストの大流行をむかえる。原因であったメキシコからの移民対策として、巨大な壁「Great Wall」を国境に建造するプロジェクトを発表した。工事は2077年にほぼ完成したが、『Fallout』の正史どおり同年に核の雨が降りそそいだ。現在、このGreat Wallをつらぬく橋は、商人たちの重要な交通路となっている。

 

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この壮大な設定をもつ橋ですらも、「Fallout: Lonestar」では1つのロケーションにすぎない。最大勢力であるThe Lonestar Confederacyなど、4つの派閥も現時点で明らかにされている。

プロジェクトリーダーのChristopher Means氏率いるチームは、「Fallout: Lonestar」のためにアセットなどを一から製作することを目指している。現在はテクスチャや3Dモデルなどに着手しているが、リリース時期は発表されていない。完成は当分先となりそうだ。新作の噂が浮上しては散ってゆくのが『Fallout』だ。新作のついでに、本MODを忍耐強く見守る価値はあるだろう。

なおMeans氏は、 『Fallout: New Vegas』を開発したObsidian EntertainmentのデザイナーChris Avellone氏と、GDCにて同Modについて話しており、好意的な意見を得られたようだ。今回のデベロッパーダイアリー第1弾についても、Avellone氏はTwitter上でファンらに紹介している。

 

 

近年はアセットも一から製作する巨大なModプロジェクトが、特にBethesda Softworksの作品をベースに続々と登場している。19歳の青年がリーダーとなって製作し、昨年7月に配信された『The Elder Scrolls V: Skyrim』のMod「Falskaar」は、20時間から30時間分のボリュームを持つ大作だ。また『TES V: Skyrim』上で『The Elder Scrolls III: Morrowind』の再構築を目指す「Skywind」は、100人近くの製作者らが参加している。魅力的な設定を持つBethesda作品をベースに、アマチュアが拡張パックのような大規模Modを次々と生みだそうとしている。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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