2010年に発売されたObsidian Entertainment開発のシリーズスピンオフ作品『Fallout: New Vegas』。本作に新たなシナリオとクエストを追加するファン作成のPC用大型Mod「Autumn Leaves」が、コミュニティーサイトNexusにてリリースされた。複数の分岐点とマルチエンディングが用意された内容は7時間から10時間のゲームプレイを要するとのことで、有料ダウンロードコンテンツに匹敵するボリュームが脚光を浴びている。
教授が残した人類の遺産
「Autumn Leaves」の舞台は、世界が核の炎に包まれる以前にあらゆる書物やホロテープが集められたVault。世界崩壊後、この図書館に独り取り残された責任者Professor Cartwrightは、いつの日か人類が英知の結晶を再び活用できるよう、施設を管理するマシンのプログラムを書き換える。それから200年。主人公の訪問とともに、過去の記憶が悠久の眠りから目を覚ます。
2000を超えるフルボイスの台詞、複数の分岐点と攻略法を備えた8つのクエスト、29個の新たなPerkに加えて、オリジナルの楽曲が収録されており、マルチエンディングは公式同様にスライドショーにてそれぞれの顛末が語られる。インストール後は、プレイヤーが序盤で訪れる町「Novac」の東に「Hypatia」という新たなロケーションが出現。新たな物語はそこからスタートする。
7時間から10時間のゲームプレイを要するという公式ダウンロードコンテンツ顔負けの大型Modを制作したのは、ベルギー人でフランス在住のGuillaume “BaronVonChateau” Verh氏。『Fallout』シリーズはもちろん、往年のロールプレイングゲーム『Planescape : Torment』や『Arcanum』に強く影響を受けているとのこと。当初はユーモラスな台詞を収録した小規模のクエストを制作するつもりが、表現したい内容はあれよあれよと膨らんでいったという。
『Fallout: New Vegas』の発売から早5年。ナレーションとスライドショーで演出された「Autumn Leaves」のオープニングは、粉塵と放射線に包まれたウェイストランドの世界観にプレイヤーを再び引き込んでくれる。2008年の前作『Fallout 3』からじつに7年ぶりとなるナンバリング最新作『Fallout 4』のリリースを来月に控える今こそ、新章の到来を前にモハーヴェ砂漠へ訪れた“紅葉”を味わってもいいかもしれない。