疲労困憊物理アクション『疲弊した人』7月25日配信へ。イモムシのように這うお疲れ主人公が、睡魔と戦いながらタスクをこなす

 

デベロッパーのCandleman Gamesは7月12日、物理アクションゲーム『疲弊した人』を7月25日に配信すると発表した。対応プラットフォームについて、現時点ではPS5/PS4向けの配信日が公式発表されているが、Nintendo Switch/Xbox Series X|S/Xbox One版も同日配信予定としてすでに予約受付が開始されている。また、本作はPC(Steam)版も配信予定。

本作は、極限まで疲れ切った人を主人公とする作品だ。もう立ち上がる気力もないが、イモムシのように這ってさまざまな作業をこなすこととなる。


『疲弊した人』では、男女2人の主人公が登場。どちらも疲労困憊でいまにも眠ってしまいそうだが、夜のうちにやっておかなければならないことがあるらしい。ステージには小さな部屋が用意され、プレイヤーは指定された目標をこなしていく。たとえば、部屋にある特定のアイテムを手に取ったり、指定の場所に置いたり、あるいはチャットに返信したり、バグ修正の仕事をしたり。

疲れ切っている主人公はもはや立つことができず、終始ぐったりした状態。そのため、胴体をイモムシのようにして這って進み、手足もそれぞれ操作するかたちとなる。また、どういうわけか主人公は床だけでなく、重力に逆らい壁をも這うことが可能。やるべき仕事はシンプルながら、いわばグニャグニャ人間のような主人公においては、もどかしい操作を強いられるだろう。

プレイ状況によって主人公の状態が変化し、たとえば何かを食べると元気度が上がり、スピードと力が増すという。逆に元気がなくなると、最終的に眠ってしまう。このほか、夢の中のような不思議な環境に移動したり、部屋の家具などをアンロックし、自由に配置してカスタマイズできる要素も用意される模様である。


本作の開発元Candleman Games(旧Spotlightor Interactive)は、ロウソクが主人公のアクションゲーム『キャンドルちゃん』で知られる、中国・北京に拠点を置くスタジオだ。本作『疲弊した人』は、もともとゲームジャムイベントLudum Dare向けに制作された作品がベースとなっており、当時指定されたテーマは「Running out of Power(エネルギー切れ)」だった。これを受け開発者の高鳴氏は、俳優の葛優氏がテレビドラマで見せた、ソファにぐたっと座り込んだ姿が思い浮かんだという。「葛优躺」で検索すれば当該シーンの画像がヒットする。

また高鳴氏は、中学生がイモムシのように教室内を這いながら、窓から廊下に出て行くというストップモーションアニメ映像を見たことが印象に残っており、これら2つのアイデアを組み合わせてゲームにし出品したそうだ。その後製品化されるなかでは、当初は眠気を誘う枕などの障害を避けながらステージを進んでいくスタイルが採用されていたが、基本的なコンセプトはそのままに、先述したようなゲームプレイへと変更された(関連記事)。


『疲弊した人』は、PS5/PS4/Nintendo Switch/Xbox Series X|S/Xbox One向けに7月25日配信予定だ。価格はPS5/PS4版が1100円で、Nintendo Switch/Xbox Series X|S/Xbox One版は1150円。ニンテンドーeショップおよびMicrosoft Storeでは予約受付が開始されており、20%オフの920円(いずれも税込)で予約購入可能となっている。

また、PC(Steam)向けには『疲労困憊の人』というタイトルでストアページが公開されている。こちらも同日配信となるのかどうか現時点では不明だが、開発元から追って発表があるだろう。

【UPDATE 2024/7/12 12:54】
予約受付に関する情報を追記