『Dungeon of the Endless』のiPad版が発表。増え続けるPCゲームのモバイル移植

Amplitude Studiosは現地時間の7月29日、同スタジオが手がけるローグライクとタワーディフェンスのハイブリッドゲーム『Dungeon of the Endless』を、iPad向けに発売すると発表した。

Amplitude Studiosは現地時間の7月29日、同スタジオが手がけるローグライクとタワーディフェンスのハイブリッドゲーム『Dungeon of the Endless』を、iPad向けに発売すると発表した。現時点ではリリース時期は今年の夏としか判明していないが、来週ドイツで開催されるGamescomにて詳細が明かされるだろう。

『Dungeon of the Endless』はダンジョンからの脱出を目指すストラテジーゲーム。ダンジョンはランダムに生成され、死んでしまったキャラクターは復活できない。また、ダンジョン内の部屋と部屋をつなぐ扉を開けるとランダムイベントが発生し、暗闇からエイリアンが襲撃してきたり、ほかの生存者との遭遇があったりと、毎回違った探索を楽しめる。資源の管理や防衛手段の構築といった戦略も重要であり、ローグライクとタワーディフェンスがうまく融合している。オンライン経由のCo-opにも対応しており、最大4人でプレイ可能。

PC版は『Team Fortress 2』のキャラクターが登場する無料DLC「Australium Update」がリリースされたばかりだが、iPad版に含まれるのは有料DLC「Deep Freeze」と、Crystal Editionのボーナスコンテンツ「Bookworm」のみとのこと。App Store用だと思われるスクリーンショットを見る限り、追加コンテンツを除けばPC版とほぼ同じものとなりそうだ。

 

増え続けるモバイルへの移植

かつてブルーオーシャンと言われていたモバイルゲーム市場も、気がつけばすっかり激戦区となり、景気のいい話が聞こえてくるのはFree-to-Playタイトルばかりである。有料アプリは売れないというイメージが強くなってきたが、それでも10か月ほどで約550万ドルを売上げた『Monument Valley』や、無数のクローンに悩まされた『Threes!』といった誰でも遊びやすいカジュアルな作品が爆発的に人気を集めることはある。しかし、コアなゲーマー層が飛びつくようなタイトルはほとんど目立たない。そんな状況でも『XCOM: Enemy Unknown』のiOS/Android版を皮切りに、PCなどで人気を博したタイトルのモバイル移植は増え続けている。

2014年に入ると、『FTL: Faster Than Light』がApp Storeに登場し、タッチ操作でも不満を感じさせない見事な移植を見せた。その後、海底都市ラプチャーを舞台にした快作FPS『BioShock』(一時的に配信停止中)、北欧神話を題材にしたストラテジーRPG『The Banner Saga』、複雑な心境になる入国審査シミュレーション『Papers, Please』などが続々と移植された。

その流れは2015年も続き、5月には二つのローグライク『Sproggiwood』と『Desktop Dungeons』が同日にリリースされた。先月には発売から1年が経過したアクションRPG『Transistor』、iOS版を視野に入れていることが昨年伝えられていたサバイバルゲーム『Don’t Starve: Pocket Edition』も登場。さらに今後は、BitSummit 2015でプレイアブルデモが出展されていた刑務所シム『Prison Architect』、今もなおコアなファンが多いアクションRPG『Titan Quest』のモバイル版の発売が予定されている。

もちろん、ほかのプラットフォームで売れたからといってモバイルでも同じ結果になるとは限らない。たとえばPCで購入済みのゲームをiOSでも……という方は少ないだろうし、操作の相性もある。『Dungeon of the Endless』は部屋単位の移動であり、PC版もマウスと少しのキーボード操作だけでプレイできたが、素早い操作が求められる場面もあり、どこまでiPadに最適化できているかもポイントになりそうだ。

Shinji Sawa
Shinji Sawa

ゲームはジャンルを問わず遊びますが、1回のプレイ時間が短いものが好きです。FPSやRTSは対戦モノを積極的にプレイします。しかし緊張するとマウスを持つ手が震えるタイプでもあります。

記事本文: 141