『Duke Nukem』はまだ死なず、Gearboxが新作のコンセプトをすでに完成させていると報告

Gearbox SoftwareのCEOであるRandy Pitchford氏は、アクションゲームシリーズ『Duke Nukem』の最新作のコンセプトがすでに存在していると明らかにした。

Gearbox SoftwareのCEOであるRandy Pitchford氏は、アクションゲームシリーズ『Duke Nukem』の最新作のコンセプトがすでに存在していると明らかにした。イギリスで開催されているDevelop 2015のキーノートにてPitchford氏が発言したもので、現在は協力できるデベロッパーを模索している最中だという。取材した海外メディアEurogamerIGNなどが報じている。

『Duke Nukem』とは、3D Realmsによって1991年にリリースされた初代『Duke Nukem』を始祖とするアクションゲームシリーズだ。当初は2Dの横スクロールアクションであったものの、3作目となる『Duke Nukem 3D』でFPSシリーズとなる。バッドアスな主人公「Duke Nukem(デューク ニューケム)」と、彼が飛ばすくだらないジョーク、レベル上に存在するさまざまなギミックが魅力のシリーズである。2010年には、紆余曲折によって開発が難航し、製作がおよそ13年も続いた『Duke Nukem Forever』がついに発売された。この作品の最終的な開発を担当したのが、今回コンセプトの存在を明らかにしたGearbox Softwareである。

Pitchford氏は新たな『Duke Nukme』作品の展開について質問されると、「私はただフランチャイズを買収するようなことはしなかった、だからみんなは『Duke Nukem Forever』を体験することができたんだ。未来の『Duke Nukem』のチャンスのため、通行料を払ったようなものだ」と返答した。13年以上も暖められてきた『Duke Nukem Forever』は、すでにゲームデザインやメカニックが古臭く、発売当時は海外メディアから酷評を叩きつけられていた。

Pitchford氏は、「いくつか新作のコンセプト開発は完了している」と明言している。続けて「そこには問題がある。Gearboxはとても忙しいんだ。正しきデベロッパーが興味を示して、その人達と働くのが手っ取り早い方法だと思う」と、現在『Duke Nukem』新作が始動していない理由を説明した。「とても難しい挑戦だろう。だがひとつだけ言うことがある。実際にことが起きたのなら、業界すべてがこちらに振り向いて凝視することはまず間違いない。この業界において、注目を集めるのはもっとも難しいことだ」。

なお『Duke Nukem』新作の開発においては、Gearbox Softwareに対し、シリーズを生み出した3D RealmsとInterceptor Entertainmentが2014年に揉めた過去がある。しかし最終的には、Gearboxがシリーズ新作を開発する権利を持っており、3D RealmsとInterceptorがシリーズ過去作の販売権利を持つことで決着がついている。次に発売されるのは10年後か20年後か。ともかく『Duke Nukem』の旅路はまだ終わらないようだ。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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