バックルーム系・迷路さまよいゲーム『Dreamcore』発売。誰もいないしジャンプスケアもないけど、迷子必至の恐ろしい異次元

Montraluzは1月24日、『Dreamcore』をリリースした。広大なマップからの脱出を目指す、The Backrooms系ウォーキングシミュレーターだ。

デベロッパーのMontraluzは1月24日、The Backrooms系ウォーキングシミュレーター『Dreamcore』をリリースした。対応プラットフォームは、PC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S。

本作は、3Dで繰り広げられる探索ゲームだ。Unreal Engine5を用いてリアルに作り上げられた広大なマップの中を自由に歩き回ることができ、ゴールを見つけて脱出することが目的となっている。本作のマップは「The Backrooms」などに代表されるリミナルスペースとなっており(関連動画)、誰もいない無機質な空間をさまようことになるゲームだ。

リリース時点では第1ステージの「Dreampools」と第2ステージ「Eternal Suburbia」をプレイすることが可能。「Dreampools」は無数の部屋と回廊、複数のフロアで複雑に構成されたタイル張りの屋内プールを歩き回るステージだ。プレイの度にランダムな場所にポップする懐中電灯を発見して、スタート地点のすぐ下にあるゴールへ戻って来ることが目的となっている。ライトの近くには必ず音楽が流れている小型ラジオも置かれているため、クリアのためには音も重要なヒントとなるだろう。

第2ステージ「Eternal Suburbia」は、柵で区切られた広大な丘陵を探索するステージとなっている。「Dreampools」がずっと屋内探索であるのに対し、こちらでは屋外がメインとなっており、昼夜という時間の概念も存在する。丘のあちこちには、外観がまったく同じ家々が立ち並んでいる。柵には途切れている箇所はなく、向こう側へ行きたい場合必ず最寄りの家の中に入り別の扉から出る必要がある。外観こそ同じものの、家の中の構造や扉の数は家ごとに異なり、まさに家の数だけ種類があると言っていいだろう。このステージでは、鍵を入手してからステージのどこかにある出口の扉を見つける必要がある。

本作は2022年6月に公開された体験版時点より、各ステージの広大さと迷路の複雑さ、そしてジャンプスケアと謎解きのない雰囲気重視の世界観が好評を博している。製品版は、リリースから24時間経たないうちにレビュー66件中93%がおすすめとする「非常に好評」ステータスを獲得している。

なお本作と近いコンセプトの作品としては『POOLS』や、『Hotel 188』などが挙げられる。本作の場合、その没入感だけでなく、ひとたび迷うと出口を見つけることはおろか、入口に戻ることもできなくなる「迷路としての難易度」がとりわけ高いことも評価されているようだ。筆者はこれまでに体験版を合計17時間プレイしたが、第1ステージは初めてのクリアまでに6時間ほどかかり、第2ステージにいたっては4時間以上プレイした挙げ句クリアできないまま製品版リリースとなった。製品版ではマップが体験版と異なっており、これまでに培ったなけなしの土地勘も役には立たないほど、がらりと変わっているようであった。

本作では2025~2026年にかけてさらに3つのステージが追加配信されることが予定されている。新ステージが追加されるたびに価格が上がっていくことも告知されており、早期に購入したプレイヤーは追加料金を払うことなく全ステージを遊べるとのこと。

本作のデベロッパーであるMontraluzはアルゼンチンに拠点を置くインディーゲーム開発スタジオだ。2023年にValentín Iribarren氏によって設立された。同氏は2022年6月頃、「現実逃避のために」Unreal Engine5を用いて本作の最初のマップ作成を開始。当時は毎日12時間労働をする中、空き時間を作ってはマップを設計していたとのこと。最初の体験版のリリースで人生が180度変わったと述べており、今はMontraluzの代表として本作の開発を継続している。

『Dreamcore』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|Sにて配信中。なお、プラットフォームごとに定価が異なるので注意されたい。最安値はEpic Gamesストアの870円となっている。

Kei Aiuchi
Kei Aiuchi

RPG、パズル、謎解きアドベンチャー、放置系などを遊びます。比較的やりこみ型。特に好きなゲームは『ルーマニア#203』

記事本文: 59