ローグライク×マインスイーパー『Dragonsweeper』高い中毒性で人気爆発。タイルの数字から隠れたモンスターを予想、“分析力”でドラゴン討伐

Daniel Benmergui氏は1月15日、マインスイーパー型ローグライクパズルゲーム『Dragonsweeper』をitch.io向けに無料配信した。本作は5万プレイを超えitch.ioでも多くの高評価が寄せられるなど、爆発的な人気を博している。

個人開発者のDaniel Benmergui氏は1月15日、マインスイーパー型ローグライクパズルゲーム『Dragonsweeper』をPC(itch.io)向けに無料配信した。シンプルなルールながら深い戦略性を備えており、没頭するプレイヤーが続出するなど人気が広がっている。

本作ではドラゴンスレイヤーのJorgeとして、縦10×横13マスのタイル状ダンジョンの中央に鎮座するドラゴンの討伐を目指す。プレイごとにランダム生成されるタイルをクリックして、奥に潜むさまざまなモンスターを退治し、ドロップしたゴールドを拾い集めることでJorgeの体力上限を段階的に強化しつつ探索を進めていく。

各モンスターには固有のレベルが設けられており、倒すためにはレベルの値と同数の体力を消費しなければならない。体力の数を超えるレベルのモンスターを直接クリックしたり、そうした相手が潜んでいるタイルを開けたりしてしまうと即ゲームオーバー。Jorgeの強化やタイルに隠されたハートアイテムを取得して回復するタイミング、モンスターの配置を見極める分析力が強く求められる。

ダンジョン探索の手がかりとなるのが、タイルに記されている数字だ。タイルには隣接するすべてのマスに配置されたモンスターのレベルの合計値が書かれており、これをヒントに狙いたいモンスターを探す、危険なタイルを避けるといった予想が立てられる。本家マインスイーパー同様、クリックが危ぶまれるタイルには印をつけておくことも可能である。

なおJorgeの初期体力は5からのスタートで、最終目標のドラゴンはレベル15。中にはレベル100の地雷モンスターも複数紛れているが、ダンジョン内のどこかにいる地雷解除アイテムの守護者を倒すことで無効化できる。また、宝箱のフリをしてプレイヤーを騙す奇襲モンスターが登場する一方で、倒すとレベル1のネズミたちが潜んでいるマスが判明し探索が楽になる王ネズミも存在するなど、こうしたバランスの妙が緊張感の持続を支えている。

本作は繰り返し遊びたくなる中毒性が話題となり、itch.ioでは本稿執筆時点で364件の高評価を獲得する爆発的な人気に。作者のBenmergui氏はリリース後10日足らずで5万回ものプレイ数を記録したとXで報告し、名作パズルゲーム『Braid』『The Witness』のクリエイターであるJonathan Blow氏も「ぜひSteamでリリースしてほしい」と投稿を引用するかたちで熱いメッセージを伝えている。また一度クリアしたプレイヤーがより高いスコアを目的に再チャレンジしたり、できるだけ短い時間で制覇を目指すスピードランナーも現れたりと、幅広い楽しみかたが生まれつつあるようだ。

Benmergui氏はアルゼンチンを拠点とする個人開発者で、プレイヤー自らストーリーを紡ぐ物語構築パズルゲーム『Storyteller』を手がけた人物として知られる(関連記事)。同氏は先に挙げたXの投稿へのリプライにて、モバイル端末に向けた実装も近くおこなう予定だと返信していることから、アップデートの折にはさらなる親しみやすさが期待されるだろう。

『Dragonsweeper』は、PC(itch.io)向けに無料配信中だ。

Yuta Tanaka
Yuta Tanaka

本や映画や演劇と同じように、ゲームは世界と自分をつなぐもの。誰もが気楽に出入りできるゲームの浅瀬を広げていくことに、少しでも関われたらうれしいです。

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