Discord、無料ユーザーは「10MB以下のファイル」しかアップロードできないように。公式いわく「99%のユーザーが10MB以下のファイルしか上げていなかったから」


Discordは、無料ユーザーのアップロード制限を1ファイルにつき25MBから10MBへと引き下げた。更新されたDiscordの海外向け公式サイトによると、ストレージの質を落とすことなくサービスを維持するために、無料ユーザーがアップロードできるファイルのサイズを引き下げることになったという。

サービス開始から9周年を迎えたDiscordは、これまでにも無料ユーザーが投稿できるファイルのサイズの変更を行ってきた。2023年4月にはアップロード上限は8MBから25MBへと引き上げられていた。一方で、今回は25MBから10MBへと引き下げられた形となる。

Discord はアップロード制限が厳しくなる背景も伝えている。同社によると、Discord には毎日何百万ものファイルがアップロードされているそうだが、99%のユーザーの共有するファイルのサイズは10MB以下にとどまっているという。10MBを超えるファイルをアップロードしたい場合は、有料プランへの加入が必要となる。日本ではアップロード上限が50MBのNitro Basicは月額350円、アップロード上限が500MBのNitroは月額1050円で提供中だ。


ファイルサイズを10MBへ引き下げることが発表されるとすぐに、数多くのユーザーから不満の声も寄せられている。Redditでは、今回の変更について取り上げたあるスレッドにわずか1日で500件を超えるコメントが投稿されている。主に動画を共有することの多いユーザーが、変更への不満を募らせているようだ。25MBまで許容されていた頃は高圧縮せずに短い動画のアップロードが可能だったが、10MBに制限されると難しくなるだろう。これまでの使い方が難しくなる点への懸念も寄せられている。

またそもそも99%のユーザーのアップロードするファイルのサイズが10MBを下回っているならば、上限を10MBに引き下げてもストレージの節約にならないのではないかといった意見もみられる。Discord 側の説明にもユーザーが疑義を呈している格好だ。

なお公式サイトによると、Discordの月間アクティブユーザー数は1億5000万人にもおよぶ。当初はPCでサービスが開始されたDiscordだが、現在はスマートフォンや家庭用ゲーム機向けにも展開されている。また2024年6月からはPS5本体から直接Discordボイスチャットに参加できる機能が提供されている(関連記事)。今後もユーザー数が増えていくことを見越したサービスの質の維持は、アップロード上限引き下げの背景としてあるのかもしれない。