『Devil’s Third』の国内発売が8月4日に決定、マルチプレイヤーモードなどの情報も解禁

任天堂とヴァルハラスタジオは、Wii U向けタイトル『Devil’s Third』を2015年8月4日にリリースすると発表した。

任天堂とヴァルハラスタジオは、Wii U向けタイトル『Devil’s Third』を2015年8月4日にリリースすると発表した。希望小売価格は6700円(税別)。パッケージ版とダウンロード版が存在し、パッケージ版はAmazonのみでの取り扱いとなる。

苦節5年の板垣氏新作

『Devil’s Third』は、Team NINJAを退社した後に板垣伴信氏が設立したスタジオValhalla Game Studiosの第1弾タイトルとして開発が進められてきたタイトルだ。2010年のE3にて正式発表を迎えたものの、当時財政難に陥ってたTHQがパブリッシング権を開発のValhallaへ移譲。THQが倒産した後もパブリッシャーが付かぬまま沈黙が続いていたが、2014年のE3にて任天堂がWii U向けに発売することを明かし、奇跡的な復活を遂げた。

パブリッシャーが決定せずいつまでも完成の見通しが立たなかった苦しみは、板垣氏自身がもっとも味わってきたはずだ。今回公開された『Devil’s Third』解説映像で板垣氏は、「やっとみなさんに遊んでいただくことができます。また、私もやっとみなさんと一緒にこのゲームを遊ぶことができます」とコメントしている。「任天堂さんとずーっと長いあいだ、喧々諤々(けんけんがくがく)、お互いの思いだとかナレッジだとか、そういうものを融合させて作ってきたんですけれども、ここまできたらもっとやろうよと、もう本気で全部本気で作りきっちゃおうよというかたちで、ここまで来ました」。

板垣氏はトレイラーの中で、続報を待ち続けたファンに対し感謝の言葉も伝えている。

シューターと板垣アクションの融合作

本作は『Ninja Gaiden』シリーズなどで構築されてきた板垣氏の3Dアクションに、現代のシューター要素を「マージというよりも上乗せした」作品だ。ゲームの舞台となるのは核爆発の電磁パルスにより電子機器や兵器が全て使えなくなった“if”の地球で、プレイヤーは忍者に育てられた元テロリスト「アイヴァン・ザ・テリブル」となり、かつての仲間であったテロリストたちと刃を交える。全身お経にスキンヘッドという強烈な出で立ちは、昨年のE3 2014における発表でも話題となった。

マルチプレイヤーモードでは、アイヴァンがテロリストたちに破れ、破滅を迎えた米国が舞台となる。プレイヤーは軍人の1人として「クラン」に所属するか、傭兵として対戦に参加する。クラン同士が同盟を結んだり、内部のスパイがクランの情報をリークしたり、拠点となる砦を構築するといった独自の要素も盛り込まれる(構築した砦は実際の戦場に反映される)。また、単純にプレイヤーたちがワイワイとプレイできるようなミニゲームも用意されている。

なお昨年公開されたE3 2014のトレイラーと比較すると、国内向けの発表ということもあってか、グロテスクなゴア表現が抑えめである点は気になるところだ。E3 2015で最新情報が登場するかどうかもふくめて、今後の続報に注目したい。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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