ドラマティック猫生活ゲーム『偽猫物語』がSteam向けに9月20日リリースへ。自分そっくりな猫に居場所を奪われた主人公が、街をさまよう旅に出る


デベロッパーのSpoonful of Wonderは9月4日、猫生活を体験できるアドベンチャーゲーム『偽猫物語(Copycat)』を9月20日に発売すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。価格は14.99ドル(約2200円)となる予定。また具体的な発売時期は未定であるものの、PlayStation/Xbox/Nintendo Switch向けにも開発が進められている。

本作では、「ドーン」と呼ばれる猫が主人公を務める。ドーンは保護猫として、小さい頃からさまざまな家を転々としてきたため、人間に対する敵対心を強く持つ。引き取り手となった高齢女性のオリーブと一緒に暮らすことになっても、ドーンはすんなりとは馴染めない。当初はドーンに手を伸ばしてきたオリーブの手を引っ掻いたり、噛みついたりする選択肢しか選べない。


ドーンとオリーブは一緒に生活するうちに次第に心を通わせていくのだが、オリーブは深刻な病気になってしまう。さらにその機に乗じて、自分にそっくりな猫がドーンのふりをしてオリーブのもとにいるため家を追われ野良猫へとなってしまった。野良猫となってしまったドーンは、“偽猫”から自分の場所を取り戻すため、街をさまようこととなる。


本作の特徴としては、ドーンの考えていることがそのままテキストとして空間に浮かび上がる点が挙げられる。保護猫として過ごしてきたドーンの劣等感や焦燥感のほか、自由への渇望などを、ゲームを通じてうかがい知ることができるだろう。

またゲームには38のシーンが用意されており、猫のドーンの視点で世界を探索していく。木登りや犬との闘いなどの「猫らしい」いたずらを体験できるだけでなく、ドーンの道徳を問うようなものも含まれているようだ。本作の舞台は秋となっており、街中の青いオブジェクトなどとの対比で、家のなかの温もりと野良猫の孤独感を表現しているとのこと。街を歩き回るうちに、ふともの悲しさを感じることもあるかもしれない。


本作の開発を手がけるSpoonful Of Wonderは、オーストラリア・シドニーに拠点を置くゲームスタジオ。ストーリー全般を手がけるSamantha Cable氏とゲームディレクションを担当するKostia Liakho氏の二人のメンバーによって2022年に設立された。

同スタジオは小規模なチームであるものの、ゲーム以外での活動もおこなっており、児童書やアニメーション、さらには受賞歴もある短編映画を手がけている。クリエイティブな分野での活動経験が豊富な同スタジオから送り出される初めてのゲームとのことで、注目が寄せられるところだ。

『偽猫物語(Copycat)』は、PC(Steam)向けに2024年9月20日発売予定。現在無料体験版がダウンロード可能だ。製品版の価格は14.99ドル(約2200円)となる。なお具体的な期間は不明であるものの、リリースを記念した10%の割引もおこなわれる見込みだ。またPlayStation/Xbox/Nintendo Switch向けにも開発が進められている。