米国の大学で増えつつある「プロゲーマー奨学金制度」。将来有望な若きe-Sports選手、結果を残せば学費が免除される

 

今年2月、初となる「プロゲーマーを目指すための専門学校」としてe-Sports専門課程コースが東京アニメ・声優専門学校で制定されたのは記憶に新しい。一方米国では、一部の大学にてe-Sportsに対する取り組みが徐々に広まりつつある。米国ミズーリ州のコロンビア大学は、『League of Legends』の才能ある学生選手へと奨学金を支給することを海外メディアKomuに対し明らかにした。

コロンビア大学のe-Sports指導担当Bryan Curtis氏によれば、同大学では『League of Legends』の2チーム分に相当する12人のプレイヤー(オブザーバー1名を加えた1チーム6人の構成)を採用する予定だという。現在、大学はe-Sportsチームのコーチを雇用しようと動いている最中で、コーチが就任してから秋までのあいだに募集が実施される。サッカー用のロッカールームとして使用されていた建物の一つを一般の学生も利用可能な“ゲーム部屋”へと改修するそうだ。

コロンビア大学の学長Scott Dalrymple氏は、「e-Sportsは未来の出来事ではありません。いま現在起きている出来事なんです。ビデオゲームにおける本物の技能は、伝統的なスポーツと同じく素晴らく正統なものであり、優れています」と公式声明のなかでコメントしている。

米国で広まりつつある「学生e-Sports」

プロゲーマーに奨学金を支給すると公表しているのは、今回のコロンビア大学だけではない。2014年6月には、イリノイ州のロバート・モリス大学が『League of Legends』プレイヤーへの奨学金制度を発表し、優秀な人物には学費を最大50パーセントまで免除すると明らかにしていた。また2015年1月には、パイクビル大学が同じく『League of Legends』の優秀なプレイヤーの学費を免除することを明らかにしている。

また海外には「The Collegiate Starleague」という学生e-Sportsリーグや、はBlizzard Entertainmentが立ち上げた『Heroes of the Storm』の学生リーグ「Heroes of the Dorm」などが存在し、入賞者には奨学金が支給されている。規模こそまだ違えど、e-Sportsでは米国のバスケットボールやアメリカンフットボールに近い「プロリーグの下位にある大学リーグ」の構図ができあがりつつある。


初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。