『CODE OF JOKER』公式ライセンス許諾ありの新作、開発中止。昨今のWeb3ゲーム市場環境を受けて

Jokers株式会社は12月22日、デジタルカードゲーム『CODE OF JOKER EVOLUTIONS』の開発を中止すると発表。『CODE OF JOKER』シリーズの最新作でありつつ、ブロックチェーン対応のWeb3ゲームとなることが謳われていた。

Jokers株式会社は12月22日、デジタルカードゲーム『CODE OF JOKER EVOLUTIONS』の開発を中止すると発表した。iOS/Android向けとして、2025年末から2026年初頭のサービス開始を目指して開発が進められてきたが中止となる。

本作は、デジタルカードゲーム『CODE OF JOKER』シリーズの最新作だ。セガからライセンス許諾を得て、今年3月に開発中であることが発表。ブロックチェーン対応のWeb3ゲームであることがアピールされていた。

『CODE OF JOKER EVOLUTIONS』は、セガがかつてアーケードを中心に展開していた『CODE OF JOKER』のエッセンスを継承しながら、ブロックチェーンを活用したデジタルトレーディングカードゲームである。カードのユーザー間取引など、ブロックチェーン技術ならではの要素を導入し、「ゲーム自体が面白いからこそユーザーに支持される」タイトルを目指していたとされる。また今年7月には、アニメ「科学忍者隊ガッチャマン」のコラボカードパックの先行販売が開始。同アニメのキャラクターたちが本作に登場するというNFTカードであった。

ただ今回、本作の開発中止が発表された。それによると、本年末から来年初頭のサービス開始を目指して開発を進めてきたが、昨今のWeb3ゲーム市場環境の変化などを鑑み、開発を中止することを決定したとのこと。

NFT(非代替性トークン)を活用したWeb3ゲーム・ブロックチェーンゲームには、さまざまなメーカーが参入してきたが、最近になってサービス終了が相次いでいる。たとえば、gumiが開発を担当した『TOKYO BEAST』は、今年6月9日にサービス開始されるも、8月24日にサービス終了。また『魁 三国志大戦 -Battle of three kingdoms-』も、今年4月30日にサービス開始されたが、10月31日にサービス終了した。同作の運営元double jump.tokyoは、同時に『ブレイブ フロンティア ヒーローズ』もサービス終了させ、ブロックチェーンゲーム市場から撤退した。

double jump.tokyo代表取締役の上野広伸氏は当時、「面白い技術、面白いコンテンツ、面白いコミュニティ、それらを成立させながら法的にも会社経営的にも問題ない形で運営継続する、これはなかなか難しい舵取り」だったとコメント。また『TOKYO BEAST』のサービス終了発表では、リリース後も改善や新たな挑戦を重ねていきたかったが、運用コストとのバランスを取ることが困難な状況に至ったと説明された。

このほかにも、今年1月24日にサービス開始された『キャプテン翼 -RIVALS-』は、11月28日にサービス終了。そこでもやはり、長期的なゲーム運営を目指していたものの、今後のゲームエコシステムを継続することが困難になったとして、サービス終了という判断に至ったことが語られた。本作『CODE OF JOKER EVOLUTIONS』はまだサービス開始前であったが、こうした市場の厳しい状況を受けた開発中止判断だったのかもしれない。

なお『CODE OF JOKER EVOLUTIONS』の開発中止に伴い、先述した「科学忍者隊ガッチャマン」コラボカードパックの返金対応が実施される。詳しくは返金対応窓口となる専用サイトを確認してほしい。

また、同コラボカードパックおよび開封後のNFTカードを引き続き所有する場合は、今後当該NFTを「科学忍者隊ガッチャマンTCGカード」へコンバートし、ほかのゲーム等で利用できるよう検討を進めていくとのこと。詳しくは今後Jokers株式会社より発表される。

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Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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