カプコン、「RE ENGINE」を提供して学生向けゲーム開発コンペを開催へ。賞金総額最大1000万円、受賞作は商品化のチャンスも

カプコンは12月9日、自社開発エンジン「RE ENGINE」を活用した学生対象のゲーム制作コンペティション「CAPCOM GAMES COMPETITION」の開催を発表した。

カプコンは12月9日、自社開発エンジン「RE ENGINE」を活用した学生対象のゲーム制作コンペティション「CAPCOM GAMES COMPETITION」の開催を発表した。国内の大学・大学院・専門学校に在籍している18歳以上の学生を対象とし、本日から2025年1月17日にかけて参加チームの募集が実施される。

RE ENGINEは、カプコンが開発する独自ゲームエンジンだ。『バイオハザード7 レジデント イービル』にて初めて導入され、その後の『バイオハザード』シリーズ作品や『ストリートファイター6』『ドラゴンズドグマ2』『モンスターハンターワイルズ』などでも採用。実写さながらのフォトリアルな描写が可能なだけでなく、難解な技術を開発者が扱いやすいよう簡便化することで、よりスムーズな開発環境を実現しているとのこと。

今回発表された「CAPCOM GAMES COMPETITION」は、国内の大学・大学院・専門学校に在籍している18歳以上の学生を対象としたゲーム制作コンペティションだ。1チーム最大20名を参加条件とし、クリエイターの職種ごとに役割を決め、カプコンの開発者からのサポートを受けながら、6か月間で1作品を開発する。その開発環境として、RE ENGINEをはじめとしたゲーム制作ツールが、クラウド環境を通じて提供される。

また、総額最大1000万円の賞金も用意され、最優秀賞に輝いたチームには500万円が提供。その他優秀賞や特別賞なども用意される。さらに、受賞チームの作品の中から、カプコンの基準により商品化を検討できる作品については、販売に向けたゲーム制作支援についてカプコンからオファーするとのこと。なお、作品の所有権・著作権は学生チームに帰属し、販売や二次利用に関する条件の詳細は後日説明予定。

カプコンとして初の試みとなるゲーム制作コンペティションの開催について同社代表取締役社長・最高執行責任者の辻本春弘氏は、日本の成長産業であるゲーム業界の未来を支える取り組みであるとコメント。本イベントは、チーム間の競争だけでなく、プロのクリエイターと交流できる学びの場であるとし、世界水準で活躍できる若手クリエイターの早期創出を目指すと説明した。

カプコンは今年8月には、RE ENGINEを活用した体験型授業を近畿大学にて実施している(関連記事)。教育機関の研究発展および優れた人材育成へ貢献することで、ゲーム業界全体の活性化を目指すとし、ゲームの企画から実装までを体験できる実習がおこなわれた。近年ゲーム業界は人材不足であるとされ、カプコンのRE ENGINEを活用したこうした取り組みの背景のひとつとなっていそうだ。

「CAPCOM GAMES COMPETITION」への参加チームの募集は、本日12月9日から2025年1月17日にかけて実施中。参加応募および参加規約などの詳細は公式サイトを確認してほしい。

【UPDATE 2024/12/19 16:42】
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Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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