『ストリートファイターV』、キャラクターの一部のセクシーなシーンが修正か。あのR.ミカの“お尻叩き”など見れないように
先月22日からはじまったクローズドベータ2も終了し、いよいよ来年春の発売にむけて熱が高まりつつある『ストリートファイターV』(以下、ストV)。対応機種であるPlayStation 4とPCのクロスプラットフォームによる対戦も実装されており、欧米での注目度も高い。そんななか、IGNが11月7日に投稿した『ストV』の動画からある変更点が見つかり、海外フォーラムNeoGAFのユーザーを中心にちょっとした議論を生んでいるようだ。この事態を海外メディアEurogamerやGamespot、Destructoidがそれぞれ報じている。
お尻叩きを見せないレインボー・ミカ、股間を見せないキャミィ
議論となった変更点は、女性キャラクターのレインボー・ミカがクリティカルアーツ「バッドリーピーチ」を放つシーンから発見された。カプコンは8月27日に「『ストリートファイターV』SPECIAL TRAILER 9」というタイトルのトレーラーを投稿し、その中で54秒からレインボー・ミカの「バッドリーピーチ」を初披露していた。この当初公開されたバージョンでは、彼女は演出の冒頭でお尻を叩き揺らしている。また1分2秒では、「バッドリーピーチ」を受けたバルログが股裂き状態でK.O.されているのも確認できる。
IGNが11月7日に投稿した動画内でもレインボー・ミカが「バッドリーピーチ」を披露しているのだが、こちらの方は1分30秒付近でクリティカルアーツが始まっても、カメラはレインボー・ミカを映したままだ。お尻を叩く音は残りながらも、カメラワークが変更され、お尻を叩くシーンは見ることができない。また「バッドリーピーチ」のフィニッシュ時は、股裂けではなく膝を曲げた状態でK.O.されている。
このほかにも、クローズドベータに参加しているユーザーの動画から、キャミィの登場時の演出に変更が加えられていることが報告されている。Gamespotが9月18日投稿した動画では、キャミィが登場した際、36秒付近でカメラが彼女の股間に寄っており、やや過激な演出となっている。一方でユーザーが11月6日に投稿したクローズドベータの動画では、キャミィは1分28秒付近で登場するが股間は映されていない。
今回のレインボー・ミカとキャミィに加えられた変更に、YouTubeの各動画には多数の悪評が送られており、海外フォーラムNeoGAFなどの一部ユーザーは「予約キャンセルする!」などと訴え、怒りをあらわにしているようだ。ただし、彼らの怒りは、女性キャラクターのセクシーなシーンが見られなくなったというよりも、ゲーム本来の表現が失われたという“表現規制”に対して向けられているようにも見える。ゲーム要素変更の嘆願などでよく使用されている署名サイトChange.orgでは、「Do not censor Street Fighter V(『ストリートファイターVを検閲するな)」というキャンペーンが3日ほど前から始まっており、11月11日19時の時点で1600人以上の賛同者を得ている。
一方でソニー・サンタモニカスタジオのデザインディレクターDerek Daniels氏は、Twitter上で「レインボー・ミカのスーパー必殺技だけど、ゲームを完成させるにつれて裏でいかにゲームが変化していくのかは、みんな見知っているだろう。多くのことが起こるのさ」とコメントし、今回の変更は一般的な開発プロセスとの見解を示している。
Regarding R Mika’s super, the general public is know seeing behind the curtain of how games change as they get made. Lots of things happen
— Derek Daniels (@derek_omni) 2015, 11月 8
セクシャル表現との因縁
『ストV』は、以前もセクシャルな表現で議論を巻き起きしている。6月17日に放送されたカプコンのTwitchの放送のなかで、キャラクターセレクトで春麗が選択されるシーンがあり、その際に春麗の胸部が激しく揺れ、過剰なセクシャル表現だとしてユーザーから非難を受けた。ユーザーの反応を受けカプコンは、のちに胸部の激しい揺れはバグだったと海外メディアKotakuを通じてコメントしている。
なお、Eurogamerは先週開催されたParis Games weekにて、この胸部の揺れに関して『ストV』プロデューサーの小野義徳氏に、「春麗はそろそろブラジャーを買いましたか?」と冗談交じりで質問をしたようだ。小野氏は「彼女は“マークス&スペンサー(イギリスにある衣料ショップ)”でうろうろしているよ。自分のサイズにあったブラジャーを探しているみたいだ。製品版で会う頃にはどうにかしていると思うよ」と返答したという。
今回出てきた映像で変更点を見る限り、どうやらカプコンは『ストV』のセクシャル表現に関してかなり気をもんでいるらしい。『ストV』にはこのほかにも、大きく胸元がはだけたセクシーな新女性キャラクター「ララ」も参戦しており、この流れでいくとその胸元になんらかの変更が下されてもおかしくはなさそうだ。