Blizzardの求人情報から『Diablo』関連の未発表プロジェクトが判明、シリーズを熟知したアートディレクターを募集中


『Warcraft』『Diablo』『StarCraft』シリーズを手がけるBlizzard Entertainment(以下、Blizzard)は、『Diablo』関連の未発表プロジェクトに携わるアートディレクターを新たに募集している。これが『Diablo』シリーズの続編に向けてなのか、はたまた『Diablo III』のさらなる拡張コンテンツを用意するためなのかは定かではないが、『Diablo』ユニバースに関わる新コンテンツが計画されていることは間違いない。

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アートディレクターの業務内容は、アート制作における方向性の決定やチームを先導するコンセプトモデルの作成、アート部門内外との効果的な関係の発展など、チーム全体を総指揮することだ。必要条件として、最低10年のゲームアート制作経験、その内最低5年はリードアーティストもしくはアートディレクターとして携わったことが求められている。AAAタイトルの開発実績があれば理想的とのこと。当然、『Diablo』フランチャイズに深く精通していることが優遇人材として挙げられている。

続編か拡張パックか、はたまた基本無料タイトルか

未発表プロジェクトの正体は定かではないが、海外メディアを中心にさまざまな憶測が飛び交っている。まず、1997年から続くハックアンドスラッシュ系アクションRPG『Diablo』シリーズの4作目が考えられるが、2000年の『Diablo II』発売から続編『Diablo III』がリリースされるまで12年を要していることから、Shack Newsは『Diablo IV(仮)』である可能性に懐疑的だ。先日、『Diablo III』の売上本数が累計3000万本を突破したことが報告されていたことからも、新たな追加コンテンツの登場が濃厚と見ている。

また、『Warcraft』の世界観をカードゲームにした『Hearthstone: Heroes of Warcraft』や、同社のシリーズ作品から歴代のヒーローたちが集結したMOBAタイトル『Heroes of the Storm』といった基本無料のオンラインゲームが近年頭角を現してきたことから、Blizzardは『Diablo』ユニバースをテーマにした同ビジネスモデルの作品を計画しているのではないかとの見方も。

たしかに、先日の「Gamescom 2015」で新たな拡張コンテンツ「World of Warcraft: Legion」が発表された『World of Warcraft』や、2つ目の拡張パック「The Grand Tournament」の解禁を今月予定している『Hearthstone: Heroes of Warcraft』、スタンドアローン版の続編『StarCraft II: Legacy of the Void』のリリースを年内に控えている『StarCraft II』と、Blizzardは既存タイトルを立て続けに拡充しており、『Diablo III』にも近々何らかのサプライズがあってもおかしくはないだろう。

本件に関してBlizzardに問い合わせたPolygonによると、広報担当者は「お知らせできる情報はこれだけです。弊社は常にさまざまなプロジェクトや新たなアイデアの発展に勤めていますが、現段階で発表できることは何もありません」とコメントしている。現在は完全に沈黙を守っているが、もしかしたら今年11月6日に米アナハイムで開催される「BlizzCon 2015」で新情報の発表があるかもしれない。

なお、先月はじめには、日本語ローカライズを担当する準プロジェクトマネージャーの募集が報じられていた。Battle.netログインページの日本語対応をはじめ、しばらく日本と疎遠になっていたBlizzardが国内市場を再びターゲットに捉えつつあることも気になるところ。今秋から開始される新作オンラインFPS『Overwatch』のベータテストを含め、継続的にアップデートを繰り返すBlizzardブランドの続報に期待したい。