『Hearthstone』スタンダード・フォーマット導入前に基本・クラシックカードを見直し、多くが弱体化へ
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Blizzard Entertainment(以下、Blizzard)は、基本無料オンラインカードゲーム『ハースストーン』(原題:Hearthstone: Heroes of Warcraft)で、かねてより予定していた基本カードとクラシックカードの見直し内容を、公式ブログにて発表した。近日、新たに導入される新ルール「スタンダード・フォーマット」に合わせて、デッキ構成のトレンドをよりダイナミックでフレッシュにすることが狙いだ。また、最新拡張パック「旧神のささやき」のリリースが4月27日(日本時間)に決定。新シーズン「クラーケン年」の到来が間近に迫っている。
ドルイド終了のお知らせ
今回、見直しの対象になったのは、クラス専用カードを含む12枚の基本カードとクラシックカード。プレイヤーがデッキを構築する際のマンネリ化が防げると同時に、開発者にとっても新たなカードをデザインする際の自由度が底上げできるという理由で、多くのキーカードが弱体化されている。特にドルイドクラスのデッキはプロ・アマチュアを問わず人気が高く、使用されるカードの大半がおなじみのものばかりで創造性に欠けていた。こうした停滞を打破するために、デッキ構築に活を入れることが狙いのようだ。
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選択: カードを1枚引く、または体力を5回復する
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2/2のトレントを3体召喚する
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選択: 2ダメージを与える、またはミニオン1体を沈黙させる。
『ハースストーン』のみならず、カードゲームにおいてドロー操作は戦局を左右する重要な要素の一つだ。ミッドレンジを得意とするドルイドでは、7マナのミニオンに2枚のドロー効果が付く「知識の古代樹」が有無を言わさず必須カードの扱いを受けている。その他のドロー系カードにも選択の機会を与えるために、ドロー枚数が1枚に弱体化された。同様に、ドルイドには絶対に外せなかった「自然の援軍」の仕様を大幅に変更。「獰猛な咆哮」との組み合わせで15点のダメージを叩きこむ強力な1ターンコンボが主流だったが、召喚されるトレントから「突撃」の効果がなくなるため、今後フィニッシャーとしての運用が難しくなる。その代わりに、マナコストが6から5に軽減され、ターン終了時にトレントが消滅しなくなった。また、デッキの特性に関わらず必ず採用されるドルイドカードといえば「木立の番人」だ。本来は「沈黙」要員として慎重に検討すべきとのことで、体力が半分になった。
「沈黙」「除去」が優遇され過ぎた
そもそも、ミニオンの特殊効果や付与されたボーナスを無効化する「沈黙」や、破壊やダメージによってミニオンを盤面から取り除ける「除去」は、一発逆転やカウンタープレイを狙うカギとなりやすい。しかし、中には「木立の番人」のように基本ステータスから有能なカードも多いため、大物ミニオンの存在価値そのものを腐らせる要因になっている。「大物ハンター」でほぼ確実に封じられるからという理由で、「ドクター・ブーム」といった人気レジェンダリーカードをあえて採用しないプレイヤーも少なくない。たびたび大物対策に使われるカードにはそれなりの代償が必要とのことで、おなじみのカードが数枚弱体化された。「鉄嘴のフクロウ」のマナコストを2から3へ、「大物ハンター」は3から5へ、ハンター専用の「狩人の狙い」は0から1へと修正。また、ローグの「千刃乱舞」はマナコストが2倍になっただけでなく、ダメージ対象が“敵ミニオンのみ”に変更された。
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雄叫び: ミニオン1体を沈黙させる
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雄叫び: 攻撃力7以上のミニオン1体を破壊する
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ミニオン1体の体力を1に変える
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自分の武器を破壊し、その攻撃力に等しいダメージを敵のミニオン全てに与える
チートレベルの中立ミニオン
このほか、クラスに関わらず使用できる中立ミニオンには、日の目をみない同コストのカードを大量に生み出す諸悪の根源がいくつも存在する。「ナイフ・ジャグラー」は本来、ミニオンを召喚する度にランダムな敵1体に1ダメージを与えるという特性上、安いカードを止めどなく出し続けるズー系のデッキで本領を発揮する。しかし、2マナで攻撃力3という序盤に恵まれたステータスから、その他のデッキでも優遇され続けていた。さらに凶悪なのが「レプラノーム」だ。フェイスハンターをはじめ、足の速いカードで早期決着を狙うアグロ系には絶対に入る。こいつのせいで他の1マナミニオンの存在感は薄い。両カードとも、マナコストや効果はそのままに攻撃力が1点下げられた。
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ミニオンを召喚する度にランダムな敵1体に1ダメージを与える
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断末魔: 敵のヒーローに2ダメージを与える
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雄叫び: 対戦相手にマナクリスタルを1個付与する
極めつけは、アグロやOTK(1ターンキル)でフィニッシャーとして大活躍していた「魔力のゴーレム」。対戦相手にマナクリスタルを1個付与するというデメリットはあったものの、マナ上限に達する終盤では痛くも痒くもない。3マナ4/2の「突撃」カードという点で、『World of Warcraft』界のアイドル「リロイ・ジェンキンス」と並んでエースフィニッシャーだ。スペルカードなどで攻撃力を底上げした後、「無貌の干渉者」でコピーして一気にとどめを刺す戦法に欠かせなかった。しかし、「雄叫び」のデメリットはそのままに「突撃」が排除された。代わりに体力が倍になったとはいえ、戦力外通告は免れないだろう。
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自分のヒーローが受けているダメージ1ごとにコストが1減る
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雄叫び: 次の自分のターンまで味方のミニオン1体に隠れ身を付与する
レノロックのような大きな回復力を持つデッキで凶悪さを増す「溶岩の巨人」は、ヒーローの体力が10を切った段階でマナコストが0になる。「挑発」を付与するカードとの組み合わせが強力だったが、あまりにも容易に運用されてきたとの理由で初期マナコストが25に引き上げられた。これによりさらに大きなリスクを伴うことになる。一方で、「自然の援軍」と「魔力のゴーレム」への変更により、瀕死状態での事故率が減ったことも弱体化の理由だという。最後にローグ専用ミニオン「変装の達人」。これまでは味方のミニオン1体に永続的に隠れ身を付与する効果だったが、1ターンの間に限定された。この効果が今まで新しいカードをデザインする上での障害になっていたとのことだが、正直なところ誰も使っていなかったのではないだろうか。泣きっ面に蜂。この弱体化で本当にベンチのエースになったといえる。
以上の仕様変更は、「ハースストーンパッチ5.0」で適用される予定。なお、英語版ブログのコメント欄には、『ハースストーン』のTwitch配信で絶大な人気を誇り、公式大会のコメンテーターとしても活躍するAmaz本人と思われる書き込みが確認できる。「Amazはほとんど予想してた! Amazすごい!」とAmaz節で自画自賛している。Blizzardがプレイヤーの声に耳を傾けた上で検討を重ねたと言及しているように、もしかしたらプロシーンにおける有名プレイヤーの反応や所感が、大いに反映された結果かもしれない。単なる“ジャンケン要素の強い運ゲー”にならないよう、さらなる競技性の追求を期待したい。