販売元がSteamからBANされたゲーム『バイオウィーバー』ついにSteamでリリース、開発元の自主販売で。紆余曲折を経て、システムも大幅に変わった人気作『バイオプロトタイプ』続編
デベロッパーのEmprom Gameは11月16日、アクションRPG『バイオウィーバー』を配信した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、ゲーム内は日本語表示に対応している。
本作は、元々『Bio Prototype 2』というタイトルで開発が進められていた作品だ。後述する前販売元の不祥事によってリリースには紆余曲折があり、『バイオウィーバー』にタイトルを改めたうえでようやく発売に漕ぎ着けた。
『バイオウィーバー』は、謎の地下研究所を舞台にしたアクションRPGだ。研究所は危険なモンスターが脱走した状況にあり、プレイヤーは未知の生物となってモンスターと戦う。ステージは5つのエリアから選択でき、各エリアにはアリーナステージが複数存在。主人公の攻撃はオートで繰り出され、次々に湧き出る敵の群れを倒し、報酬を得ては次の部屋へと進んでいく。
バトル報酬のひとつには身体の器官があり、拠点の研究室にて主人公の脳と接続することで、新たな攻撃手段を追加可能だ。器官は種類によって攻撃方法や発動パターンなどに特徴があるほか、同じ種類でも付加される特性が異なることがある。また、拠点にはアップグレード要素が用意され、分子プリンターで器官を作成したり、器官の特性を変異させたり、遺伝子を組み合わせてパッシブスキルを習得させたりといったことができるようになる。
なお、前作『バイオプロトタイプ(Bio Prototype)』はローグライトジャンルにあたる作品であり、好評を博していた(関連記事)。一方で本作『バイオウィーバー』では構築した器官ビルドでさらなる報酬を求めてステージに挑む、ハック&スラッシュ色の強いゲームプレイに変更されている。
先述したように、本作は元々『Bio Prototype 2』として開発が進められ、Steamにはストアページが公開され体験版も配信されていた。しかし、今年6月にValveによってストアページが削除された。この背景には、前販売元BD Gamesの規約違反行為があったようだ。同社については、Steamキーを無料配布するイベントをプライベートなプレイヤーグループ内で定期的に実施し、キー提供者に好評レビューを要求していたと指摘されていた。こうした行為はSteamの開発者向け規約にて禁じられており、当時同社の販売担当作品の多くがSteamから一斉に削除されたのだった(関連記事)。
この事態を受けて開発元Emprom Gameは、本作を自主販売することに。これにあたって、削除されたストアページの復旧と管理権の移管をValveに求めたものの、規約違反によって削除されたことを理由に拒否されたという。そこで本作のタイトルを『バイオウィーバー(Bioweaver)』に変更し、新たなストアページを開設して今回のリリースに至った。タイトル変更に関しては、前作とはゲームプレイが変わった部分があることも背景にあるようだ。
『バイオウィーバー』は、PC(Steam)向けに配信中だ。リリース記念セールとして、11月30日までは30%オフの595円で購入可能となっている。
また開発元は、同じくSteamストアページが削除された前作『バイオプロトタイプ(Bio Prototype)』の、自主販売に切り替えての再リリースも計画しており、PC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com)向けに2025年1月7日に配信予定。以前のストアページでの購入者には、補償として新たなバージョンのキーが提供されるとのことで、申請方法など詳細は発表ページを確認してほしい。